もくじ
有益なコンテンツに報酬が支払われる画期的なSNSプラットフォーム
STEEMとは、Steemブロックチェーン上に作られたSNSプラットフォームSteemit.comで使用される通貨です。
従来のWebサイトは、検索エンジンからの評価を高くするSEO対策をしっかり行えば、
- コンテンツの質が高くない場合や情報として正しくない記事
- 広告収入のために書かれた記事
といったような内容でも上位に表示されてしまう問題を抱えていました。
そこで、Ned Scott(ネッド・スコット)とDan Larimer(ダン・ラリマー)の2人は、独自に開発したSteemブロックチェーンを用いて、有益なコンテンツやその提供者が正当な評価と報酬が得られるような仕組みのSNSプラットフォームSteemit.comを作りました。
▼Steem(スチーム/STEEM)の特徴

■基礎情報
- 通貨名:Steem
- 通貨単位:STEEM
- 総発行枚数:無制限
- 承認アルゴリズム:PoW
- 公式サイト:https://steem.com/
- ホワイトペーパー:http://u0u0.net/TasN
- Facebook:https://www.facebook.com/steemit/
- Twitter:https://twitter.com/steemit
- reddit:https://www.reddit.com/r/steemit/
- github:https://github.com/steemit/steem/
■良質な情報が集まるSNSプラットフォーム
これまでのSNSと同じようにSteemitでも、ユーザーが「投稿」や「コメント」をし、それに対して他のユーザーが「評価」をします。Steemitでは、この「評価」を「投票」として考え、投票によって質が高いと判断されたコンテンツやコメントの投稿者と、それに投票した投票者の双方に報酬が支払われる仕組みになっています。
同時に、これらの行動はブロックチェーン上にすべて記録されるため、「作る側」と「評価する側」のどちらも無責任な行動が少なくなると考えられています。
また、評価の低いアカウントのコンテンツやコメントは表示されなくなるように設計されていて、結果として良質なコンテンツが多く集まるようなプラットフォームとなることが目指されています。
■3つの通貨で運用
もう少し詳しくみると、Steemブロックチェーンは「STEEM」以外にも「Steem Power(SP)」と「Steer Dollars(SMD)」という合わせて3つのトークンを使うことでその仕組みを支えていることがわかります。
1.STEEM
Steemit内での基本となるトークンで、Steem Power(SP)やSteer Dollars(SMD)と交換することが可能です。
また、取引所で売買したり他の通貨と交換したりすることもできます。
2.Steem Power(SP)
Steem Power(SP)は、Smeemit内でSteemと交換することができるトークンで、保有しているだけで利子が支払われるほか、保有している量が多いほどアカウントや投票の影響力が強くなる仕組みとなっています。
また、Steemとの交換については、
Steem → Steem Power(SP)の場合は、即座に全量を交換することができますですが、
Steem Power(SP) → Steemの場合は、13週にわたって均等に配布されるようになっています。
3.Steem Dollars(SMD)
Steer Dollars(SMD)も同様に、Smeemit内でSteemと交換することができるトークンで、Steemの価値が極端に乱高下しないように1SMD=1ドルに固定されるように設計されています。
Steer Dollars(SMD)→Steemに交換したい場合は、3.5日かかるプロセスを経ることで交換することができます。
また、こちらのトークンも保有しているだけで利子が支払われます。
▼開発状況



現在は、SNSプラットフォームという特徴を活かして、ユーザーから改善点や意見を集めている段階にあるようです。
それらをまとめて検討し、さらにユーザーやコミュニティがより発展できるような計画をしていくとの発表がなされています。
(2019/03/15 追記)
2019年のロードマップが発表されています。
Sentiment apart, #STEEM has the best customer/user retention policy. No censorship, promote/blog your data and get reward for it. Meanwhile, you can be at UYO for the next SIN³ event to know more. Check details below! @SteemNetwork @SteemitIn9geria https://t.co/RsacNeVk6N
— mediahousent (@samadegoke_) 2019年3月12日
▼将来性



インターネット上では玉石混合の情報が溢れているため、信用度の高い情報かどうかがわかることや、質の高い情報が集まっている場所を作り出しているということについては評価されるところだと考えられます。
また、ブロックチェーンにすべて記録が保存されているため、サーバダウンによる情報の喪失の心配がないというのもメリットの1つです。
しかし、問題点もあります。
それは、トークンを大量にもっているユーザーがより有利な仕組みであるために、新規ユーザーやライトユーザーの投票の影響力が低くなってしまうという点です。
また、3つのトークンを使い分けるという複雑性もユーザーの使いやすさの観点からは問題として挙げざるを得ません。
このような問題点が改善され、新規ユーザーやライトユーザーが参加しやすい仕組みになれば、一気に広がっていくことも考えられます。