特徴
EOSとは、EOSプロジェクトと呼ばれるプロジェクトの中で開発される分散型アプリケーションのプラットフォーム、またそのプロジェクトの資金調達をするために発行された仮想通貨の事です。
EOSプロジェクトでは、EOS.IOと呼ばれるソフトウェアを核にした、分散型アプリケーションのプラットフォームを構築しています。
ESOは、プラットフォームとして期待されているのですが、それはイーサリアム以上の処理速度を誇っているため。
イーサリウムを凌駕する機能性を発揮する見込みがあると、大きな期待を持たれているのです。
トランザクション処理速度が桁違いに速い
EOSの特徴として1番に挙がるのが、トランザクションの速さでしょう。
トランザクションとは、データベース内で情報が処理される速さのことを言います。つまり、EOSは「コマンドが入力されてから処理が実行されるまでの間隔が短い」という事です。
このトランザクションの処理速度が速ければ速いほど、送金や取引のスピードが速くなるのです。
例えば、ビットコインは1秒間に5~6トランザクション、イーサリアムでは1秒間に15トランザクション、リップルでは1秒間に1,500トランザクションのところ、EOSは、1秒間に数百万の処理能力があると言われています。
既存の通貨の何十倍、何百倍もの処理速度ですよね。
この性能により、ビットコインやイーサリアムなどが抱える、スケーラビリティ問題と呼ばれる、取引速度の低下問題をEOSはクリアしているといえるのです。
取引手数料が無料
仮想通貨を使用する上で必ず必要となる問題が手数料です。
しかし、EOSの場合は手数料が無料なのです。
仮想通貨を使用する場合、手数料は法定通貨よりは遥かに安く設定されていますが、高額の取引が繰り返されると、どうしても手数料がかさむ問題は尽きません。
その為、高額な取引を頻繁に行うような企業にとっては、EOSの活用は大きなコストダウンになりメリットに繋がると言われています。
開発状況

EOSは圧倒的な処理速度を誇っています。
いくつか理由がありますが、1つはトランザクション能力に長けたDPoS(Delegated Proof of Stake)と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを採用している事です。
これはビットコインに採用されているPoWやイーサリアムに採用されているPoSとは異なったコンセンサスアルゴリズムです。
DPoSは、その名前の通りPoS(Proof of Stake)によく似ています。
PoSでは、その通貨の保有量や保有期間などを基準にして承認者が選ばれますが、DPoSはそれだけではありません。
その通貨の保有量や保有期間に応じてマイナーが選抜される投票権のようなものが与えられます。
この投票権によって投票を行い、そこで選ばれたマイナーがマイニングをする権利を得ることができるのです。
DPoSによって、トランザクション処理が速くなり、かつマイニングの一極集中化を避ける事ができると言われています。
さらに、非同期通信との並行処理によって1秒間に数百万の取引を処理できます。
これは、世界で最も使用されているクレジットカードであるVISAカードよりも高速です。
以下に、大手サービスや仮想通貨の処理速度を比較したものをまとめました。
対象 | 取引処理数(件/秒) |
40,000 | |
VISA | 2,000 |
ビットコイン | 5~6 |
イーサリアム | 15 |
リップル | 1,500 |
EOS | 数百万 |
ご覧いただく通り、一目瞭然ですよね。
また、2018年中には、並列処理のためにコードを最適化すると言われているので、その処理速度についても、更にグレードアップされることが期待されています。
将来性

「EOSトークンには価値がない」と公式が発表しているにも関わらず、その注目度や価格が上がるのはなぜでしょうか?
もちろんそれには理由があります。
1つは、EOSはこれまで行われたICOの中でも最高額を集めたトークンである事。
1年をかけて行われたICOでは約40億ドル(約4兆5百億円)を集める事に成功しています。
ここまで多くの資金調達を行えた理由の1つは、EOSの共同創業者であるDan Larimer(ダン ラリマー)氏の存在と言われています。
Dan Larimer氏は、過去に2社の仮想通貨に関連したブロックチェーン・プラットフォームの立ち上げに貢献した実績を持っていて、信頼のできる創業者だったのです。
また、EOSは企業での導入におけるメリットが大きいという仮想通貨だけに、完成・運用が行われれば、より多くの大企業の提携・協賛が続出することが考えられます。
大企業との連携は、仮想通貨の価格を上昇させる大きな要因の一つですよね。
このまま順調にプロジェクトが進んでいけば、長期に見た場合、価格も上がっていく可能性が高いといえるでしょう。
今後もEOSに注目ですね!