Wanchain(WAN)は資産をデジタル化して、ブロックチェーン上で管理する
新しい金融インフラを構築しようというプロジェクトです。
それ以外にも、クロスチェーンを利用して異なるブロックチェーンでの決済も可能になり、
現在は手数料が高い異なるブロックチェーン間での取引も、
安い手数料で、スムーズで行えるように目指しています。
従来の中央集権型の銀行システムでは、国際化社会において不便な面がありますが、
この既存システムを大きく変える可能性があるプロジェクトです。
もくじ
▼Wanchain(WAN)の特徴

- 通貨名:Wanchain
- 通貨単位:WAN
- 総発行枚数:WAN
- トークン規格:ERC-20
- 公式サイト:https://wanchain.org
- ホワイトペーパー:https://wanchain.org/files/Wanchain-Whitepaper-EN-version.pdf
- reddit:https://www.reddit.com/r/wanchain/
- Facebook:https://www.facebook.com/wanchainfoundation/
- Twitter:https://twitter.com/wanchain_org
- Medium:https://medium.com/wanchain-foundation
■背景

現在では資産を現金として金庫や銀行に預ける時代から、
デジタル化して保管する「デジタル資産」はどんどん増加しています。
しかし資産を仮想通貨通貨として保管すると、異なる仮想通貨に直接交換はできず、
取引所を仲介する必要があります。
これには手数料や価格のレートが大きく作用され、スムーズな決済ができないなどの不都合が生じますが、
Wanchainを利用することで、現在バラバラに保管されている仮想通貨などのデジタル資産を結びつけて管理できます。
こうなると、個人間での通貨のやり取りで通貨の非対応の問題やマイナー通貨でのやり取りも
実現可能となり、様々な通貨を扱う利便性が増えます。
その為に、数多くの通貨を所有していても管理が一括してできるといった大きなメリットが生まれます。
また仮想通貨以外にも、法定通貨の取り扱いもできる様に開発されているので、
将来的には仮想通貨だけでなく、法定通貨なども統合して決済が利用できるようになります。
よって、支払い側と受け取り側がWanchainウォレットさえ持っておけば、
全通貨関係なく簡単に取り扱いできるようになります。
■Wanchain3つの特徴

1,スマートコントラクトの実装
従来の契約システムでは、契約を結束するためには、いくつかの手順があり契約書類の作成が必要でした。
また書類の保管が必要で、万が一の火災などで書類が抹消してしまうと、
どの様な契約がなされたのかが、一切わからなくなります。
パソコンが一般家庭に普及しだした1990年代には、国が国民の管理情報をデータ化し管理を行なってきた様に
重要な情報は書面で残して管理するといったことはリスクがとても高くなります。
しかしスマートコントラクトを実装することで、そのような問題が解決され、
必要な時に必要な情報を入手することができます。
そのためスマートコントラクトはコストの削減効果があり、
パフォーマンス、処理などに大きな改善を期待できます。
また契約の履歴はブロックチェーンに記録されているので、取引の透明性も非常に高いこともポイントです。
そしてWanchainのブロックチェーンはイーサリアムと互換性があり、
イーサリアム上のスマートコントラクトやdAppsを簡単に移行することが可能です。
このときに、イーサリアム上にあったコードを書き直す必要はなく、
WanchainのAPIを使用してアプリケーションを拡張できます。
2,プライバシーの保護がされている

データを管理しているブロックチェーンには取引に関する情報が記録されているため、
個人情報が他者に知られてしまうリスクがあります。
この問題は、いくつも議論されますが、未だ双方の一致する結果には至っていません。
その為に匿名性の高い通貨が生まれたり、プライバシー保護するプロジェクトが開発されます。
Wanchainでは、資産管理の観点からプライバシーの問題は、
ワンタイムアドレスによる匿名化技術を利用することで、
個人の資金の流れを完全には公開せずに、プライバシーを保護しています。
3,ICOや融資などの金融サービス提供が簡略化される

例えば企業設立や新しいサービスを提供する際には、資金が必要となります。
従来型の融資システムでは、株や社債を発行したり、銀行からの融資にて資金調達を行います。
しかし仮想通貨などのデジタル資産による投資のスタイルは今後増加傾向にあり、
その理由として考えられるのが、証券会社を通したり、専用口座を作らなくても
融資が簡単にできる様になります。
またスマートコントラクトとクロスチェーン技術によって
担保資産の管理や各手続きが簡略化可能となります。
ただし現状はICOに参加するためには、イーサリアム(ETH)が必要なケースが多いですが、
これがWanchainの機能を使えば、どんな通貨でも参加できるようになり、
より簡単に資金を調達できるようになります。
さらに、ICOで調達した資金はWanchainを通して簡単に法定通貨に
交換することもできるようになり開発しやすい環境が生まれます。
例えばエンジニアスタッフも国をまたいで業務依頼しても、報酬の支払い管理も
為替の問題や、通貨の換金手続きの手間が大幅に改善されます。
▼開発状況

公開されているロードマップは以下の通りです。
- 2016年6月:プライバシー保護とクロスチェーン取引に関する研究
- 2016年12月:概念証明の開発
- 2017年6月:ホワイトペーパーが公開されました。Wanchain.orgオンライン
- 2017年9月:募金活動
- 2018年1月:Wanchain 1.0が登場(プライバシー保護、WANCoin、Wallet、Block chain Explorer)
- 2018年6月:ワンチェーン2.0(Ethereumとの統合、マルチコインウォレット)
- 2018年12月:ワンチェーン3.0(ビットコイン、マルチコインウォレットとの統合):
- 2019年12月:ワンチェーン4.0(プライベートチェーンとの統合、マルチコインウォレット)
2018年12月には、公式ツイッターで2018年までに予定していたロードマップが完了したとし、順調に開発が進んでいることを述べるとともに、次のステップに取り組んでいることも発表しました。
Wanchain 3.0, bridging Bitcoin to Ethereum and ERC20s, is Live! Our 2018 roadmap is now complete, and we're already at work on the next step toward interoperability between all blockchains. Read more about this release, use cases enabled, and what's next: https://t.co/KsrVDsFloq
— Wanchain (@wanchain_org) December 11, 2018
そして、2019年予定は下記の様に予定されています。
2019:Q1(第1四半期)
- Release Wanchain-PoS research paper(Wanchain-PoS研究論文を発表する)
- Proof of Concept for PoS(PoSの概念実証)
- Next batch of ERC20 integrations released(ERC20の次のバッチテスト)
2019:Q2(第2四半期)
- Alpha testnet for Wanchain-PoS(Wanchain-PoS用のアルファテストネット)
- Integration with new blockchain(新しいブロックチェーンとの統合)
- Wallet improvement (UX/UI)(ウォレット改善)
- Next batch of ERC20 integrations released(ERC20の次のバッチテスト)
2019:Q3(第3四半期)
- Beta testnet for Wanchain-PoS(Wanchain-PoS用のアルファテストネット)
- Next batch of ERC20 integrations released(ERC20の次のバッチテスト)
- Mobile/light multi-asset wallet release(モバイル/軽量マルチアセットウォレット発売)
2019:Q4(第4四半期)
- Proof of Stake goes live on mainnet with Staking(メインネットにProof of Stakeが稼働されます)
- Integration with another new blockchain(新しいブロックチェーンとの統合)
- Next batch of ERC20 integrations released(ERC20の次のバッチテスト)
- Wanchain 4.0 — Cross-chain Integration with Enterprise Blockchain(新しいブロックチェーンとの統合)
予定しているロードマップ通りに開発が進めば、2019年の年末にはより実用的に使える様になりそうですね!
となると2020年の東京オリンピックでは、各国から様々な人の来日があり、
その時には実需を踏まえて、利用できる社会が来るかもしれないので、楽しみですね!