もくじ
BitShares(ビットシェアーズ/BTS)は、インターネットを通してサービスを展開する全ての業界にブロックチェーンの革新を提供するために開発された仮想通貨です。
Bitsharesはオンチェーン上で分散型のプラットフォームを運営しており、分散型取引所、DPoSによる取引承認など、トークンを利用して何ができるか考え、いち早く技術を開発し業界を開拓してきたプロジェクトです。
今回は注目されてきた技術などを踏まえてBitsharesについて解説していきます。
基本情報
通貨名 | Bitshares |
通貨単位 | BTS |
公開日 | 2014年7月19日 |
総発行枚数 | 約3,700,000,000BTS |
公式サイト | https://bitshares.org/ |
ホワイトペーパー | https://github.com/bitshares-foundation/bitshares.foundation/blob/master/download/articles/BitSharesBlockchain.pdf |
whaleshares | https://whaleshares.io/trending/bitshares |
https://twitter.com/search?q=bitshares | |
Steemit | https://steemit.com/trending/bitshares |
https://www.reddit.com/r/bitshares | |
GitHub | https://github.com/bitshares |
BitSharesはブロックチェーン技術のメリットである非中央集権をビジネスに普及させることを目的に、新しいアイデアを世界へ投入するために、いくつものプロジェクトが開発・リリースされました。
これらのプロジェクトは、BitSharesネットワークというプラットフォームで運営されており、このプラットフォームの特徴として、分散型取引所(DEX)・OpenLedger(オープンレジャー)、ペッグ通貨機能・SmartCoin(スマートコイン)、独自通貨発行機能などがあります。
では様々な機能をもったBitSharesの特徴を解説していきます。

安定型コインとペグした分散型取引所Open Ledgerの運営
BitSharesは独自のブロックチェーン上で分散型取引所Open Ledgerを提供しています。
分散型取引所は、その名の通り取引の内容をブロックチェーンに記録する事で、第三者の役割を最低限度に抑え、当人同士の取引を実現する取引所の形態です。
取引所に仮想通貨を預けなくても、自身が所有しているウォレットから直接取引することが可能になるため、取引所のハッキングや不正を心配する必要がなくなるので、マウントゴックス事件のような管理者によるトラブルも発生しません。
また、ドル・金などとペッグしたSmartCoin(スマートコイン)という通貨機能も同時に提供しており、これにより仮想通貨の価格変動率が高い場合には、対応するスマートコインに変えておけば取引リスクを減少させることが可能となります。
リファーラルプログラム(紹介プログラム)
BitSharesでは、分散型取引所への参加者を増やすために独特のLife time Memberという制度を採用しています。
このメンバーになるには100USDを支払う必要がありますが、取引した手数料の80%が変換されます。
また、誰か紹介者が登録すると、紹介者が利用した手数料の80%もさらにキャッシュバックされる仕組みになっています。
もちろん紹介せずに口座開設することができますし、Life time Member のお試し版としてAnnual Memberという制度もあります。
リファーラルプログラムには3つの会員ランクがあるので下記にまとめておきます。
Basic Account | 口座作成・維持が無料。しかし、紹介プログラムの対象とはならない。 |
Annual Member | 1年間のみLifetime Memberと同等の資格を得られる。20ドルの支払いが必要。 |
Lifetime Member | Bitsharesで支払う全ての手数料が80%キャッシュバックされる。そして、自分の紹介したユーザーの手数料80%が貰える。Bitsharesの見積もりでは、各アカウントでの生涯発生手数料は、平均100ドル超のため、1人紹介で80ドル(9,000円前後)の収入となる計算。100ドルの支払いが必要。 |
コンセンサスアルゴリズムにDPoSを採用
BitSharesでは承認方式にDPoS(Delegated Proof of Stake)を採用しています。
DPoSは、PoWのように承認者が一極集中するのを防ぎつつ、PoSのように保有量によって承認権を得られる方式よりも公平なモデルを目指して誕生した方式で、EOSやTezosなどがこれを採用しています。
仮想通貨の保有量に応じて投票権が付与され、好きな承認ノードを代理人として立てることができます。
大量に仮想通貨を所有している人は、価格を上昇させるために承認者の一極集中を避けたいと思うのが市場原理ですので、大量に保有している人でも代理承認者を立てて承認作業を分散させる事で公平な承認作業が出来るであろうという理論です。
BitSharesでは、コンセンサスアルゴリズムの承認者をWitness、ブロックチェーンについての提案者をCommittee、アプリケーションの開発を行う人をWorkerと呼んでいます。
また、Witnessには誰でも立候補する事が可能で、BitShares保有者の投票によって決定します。
BitSharesが誕生した2014年時点では分散型取引所という概念が非常に珍しく、かつ革新的ということで一定の評価を得ていましたが、
現在は様々な分散型取引所が設立されているため、その将来性に対して不安視する声も上がっています。
高性能な分散型取引所であることは間違い無いですが、登録や取引方法が使いにくいと感じる部分が多く、まだ利用が広まっていません。
しかし2019年4月23日にBitShares3.0と呼ばれるアップデートがありました。
Tomorrow (APR 23 14:02 UTC) @bitshares Core version 3.0.1 will activate HTLC as a consensus contract. This will allow atomic swaps of bitcoin with bitUSD or bitCNY (crypto-collateralized stable coin) https://t.co/OMgShe3pb5
— Ryan Fox (@ryanRfox) April 22, 2019
BitSharesは今回のアップデートによって、数少ないアトミックスワップ対応通貨となりました。
アトミックスワップによる取引によって、ユーザーは自身の資金を常に自分で管理することが可能なので、取引所が数多くハッカーの攻撃を受けている現状のなか、そのような被害から資産を守ることができるという強みがあります。
異なるブロックチェーン上にある仮想通貨同士を、取引所などの第三者を経由せずに直接交換する技術のこと
今回のアップデートは、分散型取引所が普及している中でもBitSharesの強みが一歩先にでたように感じられます。
安全かつ透明性の高いプラットフォームの運営が実現され、一般的な取引所のような利便性で使用できるようになればBitSharesの必要性が見直され将来的に注目されるのではないでしょうか?