もくじ
シータ(THETA/THETA)の特徴とは|分散型動画配信サービスを提供
動画共有プラットフォームといえばユーチューブなど、中央管理者が存在しているものが主流です。
ただ、4Kや8Kの普及によって動画のサイズが増えれば、単一業者で維持できるかという問題が生じます。そうした状況で注目を集めているのが、中央管理者が存在していない分散型動画共有プラットフォームです。
今回ご紹介するシータ(THETA/THETA)は、分散型動画共有プラットフォームを提供するために作られた仮想通貨です。
中央集権型の動画配信サービスにおける問題点
技術の発展に伴い、動画の解像度がアップしています。少し前ではハイビジョンでも高画質と言われていましたが、現在は高画質といえば4Kや8Kを意味するようになっています。
動画の画質向上はユーザーにとっては嬉しいところですが、デメリットも存在してます。それは、4Kや8Kの動画は、どうしてもハイビジョンに比べて容量が大きくなってしまうことです。
ユーチューブをはじめとする中央集権型の動画共有プラットフォームでは、動画はすべて自社のサーバー内に保管されていますが、動画の容量が増えれば、サーバーを増強して対応するしかありません。
ユーチューブの親会社であるグーグルは世界的な大企業ですが、それでもサーバーを無限に増強できるわけではありません。限界に達する可能性はゼロではないのです。
また、データセンターからの距離も問題となります。発展途上国ではデータセンターからの距離が遠くなりがちなため、視聴するために時間がかかってしまうからです。
こうした問題の対策として注目されているのが、動画ファイルを分割してさまざまな場所に保管する、分散型の動画共有プラットフォームです。
シータは、この分散型動画共有プラットフォームを提供するために作られた仮想通貨で、現在運営されているシータTVの運営に当たって、シータが利用されています。
シータ(THETA/THETA)の特徴
通貨名 | シータ(THETA) |
通貨単位 | THETA |
公開日 | 2018年1月 |
総発行枚数 | 10億THETA |
公式サイト | https://www.thetatoken.org/ |
ホワイトペーパー | https://docs.thetatoken.org/docs/whitepapers |
https://www.facebook.com/ThetaNetwork/ | |
https://twitter.com/Theta_Network | |
Telegram | https://t.me/thetanetwork |
https://www.reddit.com/r/theta_network/ |
THETAには以下のような特徴があります。
ストレージの一部を提供することと引き換えに、高画質な動画とTHETAの提供が受けられるという仕組みになっています。
- 動画を管理する中央管理者が存在していない
- ストレージを提供するとシータがもらえる
- グーグル等さまざまな企業が協賛している
動画を管理する中央管理者が存在していない
ユーチューブをはじめとする中央集権型の動画共有プラットフォームは、自社が管理するデータセンターに動画を保管していますが、これは容量や距離の問題につながっています。
加えて、中央管理者に何らかの障害が起これば、すべての動画が見られなくなってしまいます。ユーチューブなども、そうしたトラブルとは無縁ではありません。
一方、シータによって提供される分散型動画共有プラットフォームならば、不特定多数がストレージを提供しているため、容量の上限を考えなくてすみます。
また、大量のデータを管理するためには高性能のマシンが必要で、運用にはコストがかかりますが、シータは不特定多数が少量ずつを管理しているため、高性能のマシンは必要ではありません。
また、ストレージの提供者は世界各地にいるため、距離の問題もある程度は解決できます。ストレージのひとつにトラブルが起きても、全く動画が見られなくなるという事態は起きません。
ストレージを提供するとシータがもらえる
動画の保管に利用するストレージの提供を行うことでシータが支払われます。
ストレージの提供に当たっては、あらかじめシータを保持しておく必要があります。ステーキングの一種と考えれば、分かりやすいのではないでしょうか。
ただ、日本においてはシータではなく、LINE系の仮想通貨であるリンク(Link/LN)と交換できるトークンが配布される仕組みとなっています。
グーグル等さまざまな企業が協賛している
シータにはさまざまな企業が協力しています。日本企業ではソニーや、オンラインゲームの開発を行っているグミが名前を連ねています。
特筆すべきは、ライバルであるユーチューブの親会社のグーグルの名前があることです。また、仮想通貨取引所大手のバイナンスや、サムスンなどの名前もあります。
こうした企業が広告を出すこともありますが、ユーザーはこの広告を見るだけでシータを入手することができます。もちろん、企業は広告を出すに当たってシータを支払っています。
ライバルを含め、これだけ多くの企業から出資が得られるということは、それだけシータが注目を集めていることの証明だと言っていいでしょう。
シータ(THETA/THETA)の将来性
分散型動画共有プラットフォームの普及というシータの将来性については、大企業が出資に値すると判断しているだけに期待ができます。
シータが公開されてから現在までに、1万7000%アップという驚異的な最高値をつけていることも、将来性の高さを表していると言っていいでしょう。
しかし、シータが日本の仮想通貨取引所で上場されるかどうかは分かりません。日本ではTHETAではなく、LNがもらえる仕組みになっているためです。
正確には、ストレージの提供などに対して「HEARTS」というトークンが配布され、これをLINKリワードと交換したうえで、LNを受け取る仕組みになっています。
こうしたシステムが出来上がっている以上、シータが日本の仮想通貨取引所に上場される可能性は低いでしょう。シータを入手する場合には、バイナンスなど海外の仮想通貨取引所を利用することをおすすめします。