もくじ
パレットトークン(Palette/PLT)とは|メディア特化型NFTプラットフォーム
仮想通貨取引所のコインチェックは2021年7月、国内では初めてとなるイニシャル・エクスチェンジ・オファリング(IEO)を行いました。
そのIEOの対象となったのが、今回紹介するパレットトークン(PLT)です。
パレットトークンは、漫画やアニメといったメディア分野の非代替性トークン(NFT)に特化したプラットフォームを目指しています。
パレットトークンの特徴
パレットトークンは日本発の仮想通貨で、国内の3つの仮想通貨取引所や、東証一部上場企業を含む12社などがコンセンサスノードとなっています。
規格はERC20で、日本初のNFT特化ブロックチェーンであるパレット上で利用できる仮想通貨となっています。
通貨名 | パレットトークン(PLT) |
通貨単位 | PLT |
公開日 | 2021年7月 |
総発行枚数 | 10億PLT |
公式サイト | https://hashpalette.com/ |
ホワイトペーパー | https://document.hashpalette.com/HashpalettePaper.pdf |
https://www.facebook.com/Hashpalette/ | |
https://twitter.com/hashpalette |
8月下旬にメインネット稼働とAndroid版ウォレットのリリース、9月上旬にiOS版ウォレットのリリースを控えており、以下のようにNFT市場にフォーカスした特徴を持っています。
- 手数料の安定化
- NFT送付時の手数料が無料
- クロスチェーンに対応
手数料の安定化
NFTの流通が最も盛んなプラットフォームであるイーサリアム(ETH)は、トラフィックが混雑した際にはガス代が高騰し、手数料が安定しないという問題がありました。
2021年8月に行われた大型アップデート「ロンドン」で手数料モデルの変更により問題解決を図っていますが、効果はまだ未知数です。
パレットトークンはこうした問題を解決するため、独自のブロックチェーンであるパレットチェーンによって、手数料の安定化を図っています。
パレットチェーンはメディア系のNFTの取り扱いのみに限定されており、DeFiなどによるトラフィックが必要以上に混雑しないようになっています。
汎用性という点ではETHのブロックチェーンに劣りますが、必要以上のガス代高騰を防ぎ、ガス代の安定化につなげようとしています。この支払いに使われるのが、パレットトークンです。
NFT送付時の手数料が無料
ETHのブロックチェーン上で作られたNFTについては、取引時のNFT移転についてもバリデーションが必要で、ガス代も発生します。
そのため、安価なNFTの場合は、ガス代が高いとNFT自体の価格を上回るという事態も起きかねません。
こうなると、NFT売買に必要なETHが必要以上に多くなり、取引の障害になってしまうという可能性があります。
パレットトークンの場合、NFT移転時の手数料については無料とすることで、NFTの取引を活発化させようという狙いがあります。
パレットトークンのホワイトペーパーでは、仮想通貨とNFTはブロックチェーン上にあるが、必ずしも共存が必要な存在ではないということが、手数料無料の理由だとしています。
クロスチェーンに対応
NFTはすべてがETHのブロックチェーン上で発行されているわけではなく、他のブロックチェーン上でも発行されていますが、互換性のないブロックチェーンへの移転が課題となってきます。
これまではETHのブロックチェーンで発行されたNFTは、他のブロックチェーン上での取引ができず、必然的に取引の機会が狭められる結果となっていました。
パレットトークンは、ポリ・ネットワークと呼ばれるクロスチェーンを採用することで、パレットチェーンと他のブロックチェーンをつなげられるようにしています。
こうすることでパレットチェーンからETH、ネオ(NEO)、オントロジー(ONT)のブロックチェーン上にNFTを移転できるようになり、取引の機会を増やしています。
ポリ・ネットワークに対応するブロックチェーンは今後も増えていく予定だとしており、将来的にさらなる市場の拡大が見込めます。
パレットトークンの将来性は?
パレットトークンはIEOが行われてから時間がたっていないこともあり、将来性については見通せない部分もあります。ただ、IEO後の価格については、比較的順調な推移をたどっています。
IEOに当たっては、1PLT=4.05円で行われました。コインチェックに上場したのは7月29日ですが、それから3日後の8月1日に90円台をつけています。
その後、価格は50円台まで下降しますが、再び上昇基調となり、8月 8日夜時点では1PLT=60円台後半となっています。
今後についてはNFT市場の活性化が鍵を握っているとはいえ、とりあえず順調な滑り出しだとみてよさそうです。