もくじ
ジーキャッシュ(ZCash/ZEC)とは|高い匿名性を持った仮想通貨
ネット社会で個人が特定されてしまうことは、悪意を持った多数の人間の攻撃に晒されてしまう可能性が、極めて高くなるため極めて危険です。
そのため、匿名性をいかにして保つかは、重要な要素のひとつで、その匿名性を高いレベルで持っている仮想通貨が、今回紹介するジーキャッシュ(ZCash/ZEC)です。
ジーキャッシュ(ZCash/ZEC)の特徴
ジーキャッシュの最大のメリットは、取引履歴をはじめとする情報を非公開にすることができる、高い匿名性を持っていることです。
ただし、高い匿名性はテロリスト集団が利用しやすいなどのデメリットも指摘されており、ZECの今後の課題のひとつとなっています。
通貨名 | ジーキャッシュ(ZEC) |
通貨単位 | ZEC |
公開日 | 2016年10月 |
総発行枚数 | 2100万ZEC |
公式サイト | https://z.cash/ |
ホワイトペーパー | https://github.com/zcash/mpc/blob/master/whitepaper.pdf |
https://www.facebook.com/electriccoinco/ | |
https://twitter.com/electriccoinco | |
Telegram | https://t.me/Zcashco |
https://www.reddit.com/r/zec/ |
ジーキャッシュ(ZCash/ZEC)の匿名性のメリット
仮想通貨においても、匿名性は重要な要素となっています。
実際のところ、ビットコイン(BTC)でも、完全な匿名性を持っているとは言い難い状態なのです。
BTCの取引は、情報がすべてブロックチェーン上に記載され誰でも見ることが可能となっているため、極めて透明性が高いものだとされています。
さらに、ブロックチェーンは極めて改竄が難しいという特徴を持っています。
そのため、残されている取引情報の信頼性は極めて高く、取引の透明性が高いレベルで保証されています。
しかし、取引履歴から特定のアドレスを抽出することも可能で、この特定のアドレスから個人情報につながってしまう可能性は低いもののゼロではありません。
一方、ジーキャッシュは取引履歴や取引数量、送受金者、アドレスを隠すことができ、BTCなどで問題となっている個人情報の保護に高いレベルで対応し、安心して取引ができるような仕組みになっています。
ジーキャッシュ(ZCash/ZEC)の匿名性の技術的背景
ジーキャッシュの送金には一般的なトランザクションアドレスだけでなく、匿名性が保証されているシールドアドレスが用意されています。
こうした匿名性を担保しているのが「ゼロ知識証明」という仕組みで、第三者が見ていなくても、その取引に不正がないことが証明できるようになっています。
また、匿名性を担保するためには、匿名性に疑問が生じるような、マイニングが特定の人や組織に集中しないようにする必要があります。
ジーキャッシュはこの問題の解決策として、エクイハッシュというアルゴリズムを採用しています。ASICのような高性能な専用機器によるマイニングが難しくなるもので、これによって集中を防いでいます。
ジーキャッシュ(ZCash/ZEC)の匿名性のデメリット
高い匿名性はメリットであると同時に、デメリットにもつながります。
シールドアドレスを利用すれば、送金者と送り先は誰にも分からないため、テロリストをはじめとする悪意を持った組織に悪用されてしまうリスクがあるためです。
また、非合法のものを取り扱う闇サイトで身元を知られずに、法的に問題がある物品を入手するために利用される危険性も否定できません。
こうしたデメリットによって、ジーキャッシュやモネロ(XMR)など匿名性の高い仮想通貨は、規制当局から批判される局面が比較的多くなっています。
規制当局の動きを受け、大手取引所のビットトレックスがZECやXMRの上場を廃止するなど、取引所側でも上場廃止する動きが出ています。
ただ、すべての取引所がこうした動きに賛同しているわけではなく、バイナンスなどでは現在でも取り扱っています。
また、ジェミニやコインリストなどのようにZEC出金時のプライバシー機能に対応したケースもあります。
ジーキャッシュ(ZCash/ZEC)の匿名性
ジーキャッシュの匿名性は大きなメリットであると同時に、デメリットでもあります。規制当局の批判や、一部仮想通貨取引所が上場を廃止しているのも事実です。
しかし、逆にプライバシー機能を生かしている仮想通貨取引所もあります。価格についても1ZEC=150ドル前後で安定しており、匿名性が一定の支持を得ていることがうかがえます。
ZECの将来性は、規制当局の動きと、仮想通貨取引所側のプライバシー機能への対応に大きく左右されると考えれます。