もくじ
フロウ(FLOW/Flow)とは|大手ブロックチェーンゲーム会社が開発する注目通貨
ブロックチェーンゲーム開発会社の大手で、クリプトキティーズやNBAトップショットなどのヒット作を抱えるDapper Labs(ダッパーラボズ)が開発を進める仮想通貨が、今回紹介するフロウ(FLOW)です。
これまで非代替性トークン(NFT)市場をリードしてきた会社でもあり、将来性も含めて注目を集めています。
通貨名 | フロウ(FLOW) |
通貨単位 | FLOW |
公開日 | 2020年9月 |
総発行枚数 | 不明 |
公式サイト | https://ja.onflow.org/ |
ホワイトペーパー | https://ja.onflow.org/technical-paper |
https://www.facebook.com/groups/804851600068627/ | |
https://twitter.com/flow_blockchain | |
Telegram | https://t.me/flow_blockchain |
https://www.reddit.com/r/OnFlow/ |
ダッパーラボズとはどのような会社か
ダッパーラボズは、クリプトキティーズやNBAトップショットなど、ブロックチェーンゲームを開発してきた会社で、ブロックチェーンゲーム開発の草分け的存在です。
クリプトキティーズの中で育成したネコや、NBAトップショット内で使用されているトレーディングカードは、NFTとして流通可能となっています。
日本においては、モンスターストライクの開発元として知られるミクシィと提携しており、同社コンテンツのNFTへの活用の検討が目的だと説明しています。
ブロックチェーン業界で既に実績があるダッパーラボズだけに、同社が開発したFLOWが注目を集めるのも自然な流れと言っていいでしょう。
フロウ(FLOW/Flow)の特徴
FLOWはゲーム系NFT市場を視野に入れて作られており、以下のような特徴があります。
中でも、同社のゲームがFLOWプラットフォームを利用することは、注目に値します。
- 独自の処理能力向上システム
- 開発がやりやすくなる開発言語を採用
- ダッパーラボズのゲームが移植される
独自の処理能力向上システム
イーサリアム(ETH)のブロックチェーン上には多数のゲームが設置されています。
これはスマートコントラクトやNFTが実装されているためですが、現状はスケーラビリティー問題が発生しています。
ETHのトランザクションは1秒間に14件で決して速いとはいえないうえ、分散型金融(DeFi)の隆盛もあってトランザクションが増加し、手数料の高騰などを招いています。
特にブロックチェーンゲームの場合、NFTの価格はアートほど高いものではないので、売却価格より手数料の方が高くなるという事態も生じかねません。
こうした問題に対応するため、FLOWはトランザクションを「収集」「合意」「実行」「検証」の4工程に分割し、それぞれ別のバリデーターに処理させる仕組みを取っています。
分散処理の方法としては、同じ工程を分割して複数のバリデーターに処理させるシャーディングという仕組みが広く知られています。
ただし、シャーディングは同じ工程を分割するためエラーが生じやすく、ゲーム向きではないという問題点がありますが、それを解決するために、工程ごとに分割しています。
開発がやりやすくなる開発言語を採用
ETHの分散型アプリケーション(dApps)の開発言語はソリディティーというものですが、開発に当たってはスマートコントラクトの仕組みを知っておく必要があるなど、敷居は高めだといわれています。
これに対してFLOWは、ケイデンスという、ソリディティーほど専門的な知識を必要としない開発言語を採用しています。
ダッパーラボズはゲーム開発の経験が豊富ですが、ケイデンスには、そのノウハウが詰め込まれたソフトウエア開発キット(SDK)が用意されており、ブロックチェーンゲームを作るために一から開発する必要がないため、敷居は低くなります。
こうしたゲーム開発者にとって魅力的な環境もFLOWの特色です。
ダッパーラボズのゲームが移植される
ダッパーラボズはブロックチェーンゲームの老舗であり、多数のユーザーを抱えていますが、これまではETHのブロックチェーン上で開発されていました。
しかし、上述のようにETHはスケーラビリティー問題を抱えており、処理能力や手数料などの点で魅力的とは言えない部分があります。
FLOWはこうした問題に対応するため自らが立ち上げたものです。
これは、自社のゲームがFLOWのブロックチェーン上に移植されることも意味しており、実際に、クリプトキティーズやNBAトップショットといったダッパーラボズのゲームは、すでにFLOWブロックチェーン上に移植されています。
また、FLOWへの移行で処理能力が上がるため、クリプトキティーズの猫の画像がアニメーション化されるなどの新機能も実装されています。
ゲームプラットフォームにおいて魅力的なタイトルが存在しているかどうかは、プラットフォームの成否に大きな影響を与えます。
FLOWはその点で、大きなアドバンテージを持っているといえます。
フロウ(FLOW)の将来性
FLOWは現時点では、日本国内の仮想通貨取引所での取り扱いがないため、海外の取引所を利用することになります。
ただし、ダッパーラボズはコインチェックとNFT事業で提携しているため、今後、コインチェックがFLOWを取り扱う可能性もあります。
現在、FLOWは1FLOW=1600円前後で、ピーク時の4000円ほどの勢いはありませんが、価格は安定しています。
今後の日本国内の動向には注意が必要だと言えます。