サイアム商業銀行、リップルの送金システム導入は見送り|「現時点でXRPを利用する計画はない」
タイのサイアム商業銀行(SCB)のリップル(XRP)送金システムの導入について雲行きが怪しくなってきました。
先日、同行からは「リップルのシステムについてすぐに発表する」というツイートがなされていましたが、一転して、前言を撤回することに対する謝罪とともに「リップルを利用する計画は現時点ではない」とのツイートがされたのです。
We are so sorry for the previous information of the previous post. As of now we have no plan on using XRP.
— SCB Thailand (@scb_thailand) June 7, 2019
サイアム商業銀行は、1905年に設立された歴史の古い銀行で、タイ国内での資産規模も大きく、タイの代表的な金融機関のひとつです。
サイアム商業銀行がリップルの送金システムを導入することが発表されたのは昨年2018年9月。
リップルの公式サイトで発表がなされ、xCurrent4.0に実装されたマルチホップ・ペイメントを導入する最初の金融機関となるといったことが話題となりました。
従来の金融システムは、複数のコルレス銀行(中継銀行)を介して送金を行う必要があり、多くの手数料がかかるといった課題を抱えています。
xCurrent4.0に実装されたマルチホップ・ペイメントは、
「リップルネット(RippleNet)に参加する金融機関同士が直接的なつながりを持つことなく送金を行うことを可能にする」
というもので、上述した従来の金融システムが抱える課題を解決することが期待されています。
サイアム商業銀行がマルチホップ・ペイメントを導入することで、リップルネットに参加する金融機関とサイアム商業銀行が直接取引をできるようになることから、ASEAN域内のペイメント・ハブとして機能することが期待されていましたが、今回同行からなされたツイートでは、その導入が見送られたということになります。
この件に関して、リップルからの言及はされておらず、サイアム商業銀行からも「現時点で計画はない」といった主旨の発言以外はなされていません。
「XRPのシステムについてすぐに発表する」というツイートが行われてから、撤回までの数日になにがあったのでしょうか。
執筆現在7月16日時点でも明らかにされておらず、リップルファンからも多くの批判が寄せられています。
・「現時点で」ということは「今後使用しない」ということでは無いのでしょう。
・残念な知らせだ。あなた方は、今後XRPが使用されていく中で後悔することになる。
・発表を待っていたのに信じられない。台無し。