TEフードと航空関連メーカー、ブロックチェーンで異業種間の連携
ブロックチェーン技術を使用した農場から食卓までの食品トレーサビリティソリューションを提供するTEフード(TE-FOOD)は26日、アメリカの航空機エンジンメーカーであるGEアビエーション(GE Aviation)のデジタルグループとの連携を発表しました。
今回の提携により両企業は、実践レベルで最高のブロックチェーンテクノロジーを航空業界にもたらすことを目指します。
なおGEアビエーションは、電機メーカーであるゼネラル・エレクトリック(General Electric Company)傘下の一部門であるGEテクノロジー・インフラストラクチャー(GE Technology Infrastructure)に属している企業です。
ブロックチェーン利用でQRコードによる認証も可能に
今回の提携の目的は透明性とトレーサビリティの強化です。
情報をまとめるデータベースを限定しないブロックチェーンは、ひとつのデータベースの情報を改ざんしても、他のデータベースとの情報を比較することで正しい情報を確認することが可能であるため、透明性が高いうえ、物流経路の追跡が可能となります。
加えてブロックチェーンは、誰でも容易に情報を確認することが可能で、今回の場合は、QRコードを埋め込むことでスマートフォンでもブロックチェーン上に刻まれた情報を読み取れるようにしています。また、電子署名やドキュメント検証機能も利用しています。
食料品と航空機メーカーの追跡には多くの共通点がある
GEアビエーションは過去に計画外のメンテナンスに200億ドル以上を費やしていました。こうした計画外のメンテナンスおよび在庫管理、航空機のリース移動に関する実用的なデータが無かったため、これらのプロセスは非効率的でした。
TEフードは、食品メーカーと小売チェーンがサプライチェーンプロセスを最適化し、食品の安全性と持続可能性の要件に準拠できるように供給業者を監視かつ実施を可能にしています。
このTEフードのソリューションを、食料品と航空機メーカーの追跡には類似点が多く存在するとして航空業界にも適用することを決定しました。
「航空OEM、MROネットワーク、航空会社や賃貸者の追跡をひとつにまとめる」
新しいブロックチェーンは、航空機におけるブランド名製造(original equipment manufacturer:OEM)、経費で購入した備品(Maintenance, Repair and Operations:MRO)のネットワーク、航空会社や賃貸者の追跡を、ひとつの分散型ソリューションで管理します。
これによって、例えば航空輸送の内容の追跡、注文書や納品書といったドキュメントの添付、品質検査、部品の組み立て、物流、修理、オーバーホールなどのプロセスを連結させることができます。