有名ヘッジファンドマネージャー「ビットコインのラリーはまだ始まったばかり」
経済指標での分析を見てみると、ビットコインは2020年にテクニカルチャート上のシグナルと矛盾するように高値急上昇した後も、そのラリーがまだまだ継続していく余地がある、ということが示されています。
億万長者のヘッジファンドマネージャーであり、慈善家でもあるポール・チューダー・ジョーンズ氏は最近のコメントで、「ビットコインのラリーはまだ、始まったばかりだ」と述べています。
Glassnodeのデータによると、ビットコインのMVRVのZスコアは2.12と、順調に高値で推移しています。MVRV Zスコアは株価と同じようなもので、一般的にスコアが0以下の底値であった方が相場は弱気で買い時であり、7以上になった場合 、強気の最高値であり、この時期に売却すれば高い利益を上げることができます。
暗号通貨は3月12-13日の暴落によって価格が3,867ドルまで下落したことでZスコアが0を下回り、底値として過小評価されてた状況になりましたが、それ以降は上昇している状態を維持しています。
しかし高値で推移していると言っても、最高地付近のスコアである7.0には遠く遠く及びません。現在はわずかに過大評価されている状況ですが、7.0に届いていない以上、今後まだまだ利益を広げていく余地が十分にあるということです。
また価格モメンタムの指標として人気の高いビットコインの相対力指数(RSI)が、チャート上で70.00を超えてきました。テクニカル分析(TA)理論によると、70以上の数字が示された場合、買われすぎている兆候があります。
トレーダー兼アナリストのニック・コート氏によると、「トレンド市場では、RSIのような指標は、長期間にわたって「買われすぎ」または「売られすぎ」の状態を維持することがある」と述べています。
「買われすぎ」のシグナルは、弱気の反転を示唆するものではありませんが、5月と8月に見られたようなプルバックをもたらす可能性があります。
プルバックとは市場において、相場価格が一定の方向へと動く時、それまで売り買いをおこなっていた人たちが、利益を確定して得るため、買っていた人が売り出すようになり、売っていた人が買い、相場価格が一時的に反転する状況を指しています。
現在上昇していることの多いMVRVのZスコアですが、一時的なプルバッグが起きることは今後も大いにあり得るので、市場の動向に惑わされないよう、ビットコインを見ていく必要があるでしょう。