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EU中銀総裁、4年計画でデジタルユーロ開始の可能性に言及
ECB(欧州中央銀行)の総裁クリスティーヌ・ラガルド(Christine Lagarde)氏は3月31日(水)、ブルームバーグのインタビューで今後の4年計画でデジタルユーロを採択するか否かを決定する可能性があると述べました。
なお、ラガルド総裁は、デジタルユーロを現金の代わりになるものとは考えておらず、現金を補完するものとする考えを示しています。
デジタルユーロを導入することにより、ファイナンシャル・インクルージョン(金融包摂)がサポートされることで、消費者が金融サービスにアクセスする際の選択肢が提供されると述べています。
ラガルド総裁によれば、ヨーロッパがデジタルユーロを導入するか正式には決定しておらず、2025年までに導入するためには、2021年半ばまでに規制当局によるデジタル通貨プロジェクトの承認が必要との考えを明かしています。
ヨーロッパはデジタル通貨の分野で遅れを取っているとの認識
ラガルド総裁は、ビットコインなどの仮想通貨にはかなり批判的な姿勢を見せる一方で、デジタル通貨(CBDC)推進の可能性を示唆する発言をしています。
2020年9月に開催されたパネルでは「ヨーロッパーはデジタル決済ゲームで遅れを取っている」と発言しており、現時点でこの分野のトップに中国に競争で遅れを取っているとの認識をしてしています。
また、パネルではFRB(Federal Reserve Bank=連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長が出席しています。パウエル氏は”最初”になることを試みるのではなく、デジタル通貨を正しく理解することが重要と述べています。