タイ証取委「DeFiのトークン発行にライセンスを」-地元紙報道
タイのバンコクポストは、同国の証券取引委員会が分散型金融(DeFi)の発行するガバナンストークン発行について「ライセンスが必要になる可能性がある」との見解を示したと報じました。
ガバナンストークンとはDeFiの議決権に関係する独自トークンで、分散型取引所(DEX)のひとつであるユニスワップが発行するUNIなどが広く知られています。
この背景には、タイのDeFiであるトゥクトゥク・ファイナンスのガバナンストークンであるTUKが、同国の仮想通貨取引所に上場した直後に数百ドルに高騰し、数分後に1ドルに下落するという激しい値動きを見せたことが挙げられています。
証取委は「トークンの発行は我々によって承認され、監督されなければならない。発行者は情報を開示したうえで、法令に則ってトークンを提供する必要がある」と述べています。
ただし、DeFiの多くは海外で運営されており、証取委の規制によって投資家を完全に保護できない可能性があることや、タイのDeFi開発者が匿名であることも問題視されています。
同国でフィンテック事業を行っているアバ・アドバイザーのニラン・プラビターナCEOは、不正に発行されたトークンで利益を得ようとしている小売業者がいるとしたうえで、
「トークンの価格操作をテレグラムで隠れて行っているため、違法行為が簡単に発見されないことがある。今回の当局の発表は妥当である」
と語っています。