中国、仮想通貨利用の資金洗浄疑いで1100人以上を一斉摘発
中国公安省は、詐欺で得た資金を暗号資産(仮想通貨)を使って資金洗浄(マネーロンダリング)した疑いで1100人以上の一斉摘発に踏み切りました。
公安当局の公式WeChat(微信)アカウントによると「Operation card braking」と名付けられた今回の摘発で仮想通貨を利用した資金洗浄や詐欺を行っていた約1100名の容疑者を逮捕し、170を超える犯罪集団を摘発したと報告しています。
過去には資金洗浄は銀行等を通じて行われておりましたが、現在は銀行の監視が強いため、犯罪者達は仮想通貨を利用して資金洗浄を行う傾向があります。今回の摘発は北京などの大都市を含む23以上の地域で大規模に行われました。
中国は2020年、仮想通貨絡みの犯罪件数が第2位だったことが、ブロックチェーン技術関連事業に取り組む「欧科雲鏈集団(OK Group、オーケーコイン)」張超副総裁によって明らかにされています。
仮想通貨による詐欺は金融犯罪の主流になっており、詐欺被害者1人当たりの被害額は220万円を超えています。
中国政府は仮想通貨取引への取り締まりを強化しており、国務院はビットコインの生成や取引を取り締まる方針を示しています。
また、仮想通貨OTC取引の主要な支払い手段として使われるAliPayやWeChatPayにおいてもユーザーの口座凍結の事例を多く見られています。