米国証券取引委員会(SEC)がICOのガイドラインを追加
米国証券取引委員会(SEC)のBill Hinman氏とValerie Szcezepanik氏は、ICOが実際に「投資契約」であるかどうかを区別するための追加のガイドラインを発表しました。
この追加分については、単に「スタッフの見解」を表しており「部門または委員会を拘束するものではない」とし、提示された仮想通貨が証券であるかどうかを判断するための米国証券取引委員会の既存の基準を補足する目的で利用されるとしています。
Howeyテストは、現在、米国証券取引委員会が、ICOで販売された仮想通貨が米国証券法の下で有価証券を取引されているかどうかを確立するため唯一のテストです。
仮想通貨を証券として認める、認めないといった議論は随分前から議論をされ、いまだ最終決断には至っていませんが、米国証券取引委員会が仮想通貨を証券として認めるという噂が流れるだけでも、通貨の価格が上昇するくらいファンダメンタルズにおいて重要な判断材料になっていることは確かです。
仮に仮想通貨が「証券に該当する」と判断された場合は、通貨を発行するために政府の承認が必要になり、本来の仮想通貨の思想としている「自由さ」が様々な規制によりデメリットは発生します。
しかし、規制によって投資家が保護されるというメリットも大きく、機関投資家が多額の資金流入が見込めるために、価格が上昇し、安定していくといった環境が想定されています。
仮想通貨が生まれた思想を重要視するか、投資として価値のあるものとして捉えるかといった議論もありますが、いずれにしても米国証券取引委員会(SEC)が「証券」として認めることによっての、市場における影響は重大です。
現在のHoweyテストは3つの要素で構成されています。
- お金の投資がありましたか?
- お金は普通の企業に投資されましたか。
- 他人のパフォーマンスだけに基づいて利益を受け取るという期待はありましたか?
「LinkDrop」
上記の内容を数値化したスコアに基づいて、ブロックチェーントークンが「証券」であるかどうかを客観的に判定されますが、このテストの結果はあくまでも目安であり、必ずしも裁判所の判断と一致するとは限りませんが、
これら3つの要素が満たされれば、仮想通貨は米国の法律の下で取引された証券として認識される可能性が高く、発行者はSECに登録するか登録免除規則に該当する必要があります。
新しいガイドラインは法的助言を構成するものではなく、ICOを取り巻く明確さの欠如に対処し、トークン発行者が米国の厳格な証券法のパラメータをよりよく理解するのを助けるために作成されています。
これにより、ICOが将来的に適正なプロジェクトとして、しっかりとした運営がなされるようになり、詐欺まがいのプロジェクトを選別するための目安になりそうです。