中国が国内でのマイニング禁止を検討|ビットコイン価格への影響は?

中国が国内でのマイニング禁止を検討|ビットコイン価格への影響は?

中国の国家発展改革委員会(NDRC)は、中国国内における仮想通貨のマイニングの禁止を検討していることを明らかにしました。

国家発展改革委員会(NDRC)が発表した資料「当局が推進、制限、もしくは禁止を望んでいる産業リストの改訂版(草案)」には、ビットコイン等の仮想通貨のマイニングが含まれています。

まだ具体的な日程や目標は明記されていませんが、現在行われているマイニングが関連する法規を遵守しなかった・リソース(電力)を浪費している・環境を汚染している、と言った内容が明記されているため、今後禁止となる可能性は非常に高いと考えられます。

現在、ビットコインのマイニングは、電気代や土地の安さや税制面の兼ね合いといった理由から中国で多く行われています。たとえば、マイニング業者大手5社のうち、BTC.comAntpoolF2PoolSlushPoolの4社は、中国でマイニングを実施しており、ビットコインマイニングの総ハッシュ率の約50%を占めているほどです。

引用:Bitcoinマイニングのハッシュパワー分布

これほどの大規模なマイニング業者が動いている中国でマイニングが禁止になった場合、トランザクションの処理速度が遅くなることで、相場に悪影響が出ることも予想されます。

しかし、必然的にマイニング業者は新たな土地を探して再度マイニングを行うことになるため価格の下落は一時的で、その後は反対に上昇トレンドに移っていくだろう、と言った声もあります。

eToroのシニアマーケットアナリストであるMati Greenspan氏は次のように語ります。

「マイニング禁止が制定されると、BTC価格が下がるよりも上がる可能性が高くなります。安価な中国の電力が使えなくなると、マイニングコストが上昇します。これは価格に対して正のプラスです。それはまた、ビットコインマイニングが集中化されているというFUDを払拭する事にもつながるでしょう。」

※FUD:Fear(不安)Uncertainity(不確実性)Doubt(疑念)の頭文字を取って作られた言葉。

ビットコインが開発された本来の目的は「中央に管理されない分散型管理の通貨になるため」です。

現在の大手数社がマイニングを行っている状態については、中央管理ではないかという声も多いため、それが解消されるのであれば本来の目的に近くということから、その影響を受けてビットコインの価値が上がるのではないかという見方がされています。

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