リップルCEO、ブロックチェーンや仮想通貨に対する銀行の見方に言及
ブロックチェーン技術や仮想通貨が金融業界に大きな影響を与える未来が間近に迫っていますが、金融機関によってはその見方が異なることをRipple社(リップル社)のCEOであるブラッド・ガーリングハウス氏が指摘しました。
ブロックチェーン技術を使った仮想通貨の利点の一つは「送金手数料が安い」ことです。これは、ユーザーである私たちにとっては大きなメリットであり、地方銀行にとってもその効率化は受け入れるべき技術です。
一方、国際送金を主とするTier1(ティアーワン)クラスのマネーセンターなどでは、国際送金における手数料が大きな収益となりますが、ブロックチェーン技術を用いた仮想通貨での送金が普及することで、国際送金手数料は激減することになります。
極端な話をすれば、仮想通貨であればP2Pでの取引が可能になるため、個人間送金で国をこえて送金が手軽に行えます。そこには、仲介をする金融機関が必ずしも必要ではなくなるということです。
もちろん、全ての通貨を仮想通貨へ置き換えることは容易ではありませんし、ユーザーが自己責任下でウォレット管理をしなければいけない仮想通貨が資産の全てになることは難しいでしょう。
ただし、高額の手数料がかかる国際送金が、ブロックチェーン技術および仮想通貨をメインとして行われる未来は迫っています。
このような理由から、地方銀行と国際決済銀行では、ブロックチェーンと仮想通貨の普及による影響は、全く違う形となって現れるのです。
社会における金融の仕組みは、ブロックチェーン技術と仮想通貨によって大きく変わろうとしていますが、一方では、社会規制の枠組みを担う“金融機関”がなくなるものではないと、ブラッド・ガーリングハウス氏は強調しています。