ビットコイン急騰の背景にFRBの利下げ観測|ドイツ銀行ジム・リード氏の見解
ビットコインの急騰の背景には、強まるFRB(米連邦準備理事会)の利下げ観測があるのかもしれません。
ドイツ銀行のジム・リード氏が26日の米経済番組CNBCに出演し、自身の見解を語りました。
リード氏は、ビットコインが急騰している要因として、FRB(米連邦準備理事会)の利下げ観測があるとし、金融緩和に対して中央銀行が積極的になれば、代替資産となる通貨も魅力的になってくるという見解を示しています。
現在、代替資産として金やビットコインに注目が集まっているという見解も多く、金とビットコインどちらが優位な資産かといった点が議論の対象となることもあります。
米中の貿易摩擦に起因する経済リスクの懸念から、米国における利下げ観測が強まっていますが、こうした状況の中、昨年から一転してビットコインが急騰したことは、何か深い関係があるのかもしれません。
CNBCで語ったジム・リード氏の見解と似た考えを示している者も多く、“資産の逃避先” としてビットコインが選ばれているという現状もあります。
FRB は19日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で方針の大幅な軌道修正を行い、「経済成長の持続のために、適切な行動をとるだろう」という文面を声明に加えました。
現在、米中の貿易摩擦が注目される中、これが「早期の金融緩和」に対するメッセージと受け止める人々も多く、7月末に実施されるFOMCで利下げが実施されるとの見方が強まっています。
また、「何%の利下げが行われるのか」といったことも議論の焦点となっています。
一方、FRBのパウエル議長は25日、
「通商問題などの不確実性が利下げの根拠として適切かどうかを見極める」
といった主旨の発言を行い、いきすぎた市場の反応を抑制したい姿勢をみせています。
依然として国際経済の不透明性が増していく中、再び熱狂的な視線を浴びているビットコイン。
今後はどのような動きを見せるのでしょうか。