ヘリウムをマイニングするための新たなハードウェアが登場

ヘリウムをマイニングするための新たなハードウェアが登場

物のインターネット(IoT)用のワイヤレスネットワーク作成を目指すHelium(ヘリウム)は、2013年にショーン・ファニング、アミール・ハリーム、ショーン・キャリーらによって創業され、分散型ワイヤレスネットワークとして北米全体に何千ものP2Pホットスポットを構成しています。

ヘリウムの計画の実状

ヘリウムトークン(HNT)のマイニングは、LongFiと呼ばれる低帯域幅のワイヤレス技術を介して、所有者に報酬を与える形をとっています。

ホットスポットを取得するためには、ヘリウムから1つ495ドルでハードウェアを購入する必要があります。

それに加えて、マイナーがより多くの報酬を得るためにはホットスポットの中で稼働する必要があるため、現段階では都市部での展開にとどまっています。

ヘリウムのマイニング報酬とは

ヘリウムのマイニングに関する報酬には、以下の5種類の方法があります。

1.チャレンジャー報酬

ホットスポット端末をインターネットに繋いでおくだけで自動的に入る報酬です。報酬は1%未満と少ないのが現状です。

2.PoC報酬(概念実証報酬)

ホットスポット端末同士で存在確認を行うことでPoCが成立し、これが広範囲でヘリウムネットワークを維持している証明となり報酬が支払われます。

現在のマイニング報酬の主たる部分であり(18%前後)報酬を得るには、自身のホットスポット端末の有効範囲内に3台以上の端末があることが望ましいとされています。

3.証人報酬

PoCが間違いないかを監視・検証することにより得られる報酬で、この報酬もPoCの有効エリア内にいる必要があります。(報酬は監視・検証したアクティビティにより変動します。)

4.データクレジット報酬

IoT機器の通信でネットワークが利用されることにより発生する報酬で、ネットワークに参加する企業が少ないうちは多くの報酬は期待できませんが、参加企業が増えるとともに報酬割合が増えていくのが特徴です。(報酬はデータ通信量により変動します。)

5.コンセンサスグループ報酬

通信量などヘリウムへの貢献度をスコア化し、スコアの高いホットスポット端末グループに与えられるミッション報酬で、自身の有効範囲に多数のホットスポット端末があり、さらにスコアを高めていくことでコンセンサスグループに選ばれ、ミッション報酬を得ることができます。(報酬率6%)

新たなハードウェアの登場

RAKワイヤレスは2020年10月30日、ヘリウムトークンのハードウェアを「LoRaWAN®」に切り替えたことを正式表明しました。

ヘリウムのCEOであるアミール・ハリームも「その互換性を認める」とインタビューで述べており、北米で利用可能になっています。

ヨーロッパとアジアに間もなく登場する「RAK Hotspot Miner」の価格は249ドルで、先代モデル約半分の価格を実現しています。

ヘリウムの技術は有望と言えるものの、手軽さにおいて不十分な点があることも事実でしたが、「RAK Hotspot Miner」の登場は、ヘリウムにとっての大きな一歩となる可能性があります。

シアコインがSkyDBハッカソンの開催を発表