米国財務省の仮想通貨規制案、パブリックコメント募集期間延長
米財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)は1月14日、新たな仮想通貨規制案を提示したことで業界が反発している問題で、パブリックコメントの募集期間を延長することを決定しました。
FinCENの規制案は、自己管理型ウォレットから3000ドル超を引き出す場合に身元確認の報告を行わせることと、1万ドルを超える取引の報告義務化が主な内容です。
こうした規制案を提示する場合、パブリックコメントの期間は60日間が通例ですが、今回はわずか15日間となっていたことなどから、業界側が反発していました。
1月7日までに寄せられたパブリックコメントでは、関係者の多くが規制案の内容やプロセスを問題視していることが判明し、パブリックコメント募集の再開を決めたとみられます。
延長期間は、自己管理型ウォレットの規制強化案については45日間、1万ドル超の取引については15日間となっています。
規制案についてはこれまでに、コインベースをはじめとする米国内の大手仮想通貨取引所やベンチャーキャピタル、米ブロックチェーン協会などが反対の声を上げています。
連邦議会の議員の中にも規制案に反対する声があり、パブリックコメント募集期間が短いことで「業界関係者が意味のある対応ができなくなる」と厳しく批判しています。