日銀主導のデジタル通貨、実証実験は今春から開始
NHKなどの報道によると、日本銀行が主導する中央銀行デジタル通貨(CBDC)について、機能を確認するための実証実験を今春から行うことになりました。
日銀はCBDCについて、現時点では発行予定はないとしていますが、中国や欧州などでは、すでに実証実験が進められています。
そうした国際的な変化に対応するため、今年の早い時期に実証実験を行うとしていました。
この実証実験は3段階で行われる予定で、今回開始されるのはその第1段階です。
具体的には流通をはじめとする基本機能で、電子上でのやり取りで不具合が生じないかどうかを調べるのが目的です。
第2段階では、金利や保有上限の設定などについての実証を行う予定で、第3段階では民間企業や消費者も参加する形で行いたいとしています。
なお、第1段階は1年程度かけて行うとしており、実証実験の結果を踏まえたうえで、第2段階に移行してCBDCの実現性を探るとしています。
CBDCのメリットは、銀行の店舗減少に伴って現金引き出しの負担が大きくなる過疎地などで、導入によって利便性が増すことなどが挙げられます。
ただ、すべての取引が記録されるため、ハッキングなどによる個人情報の漏洩防止対策が不可欠で、そうした問題を解決するためにも実証実験が必要だとしています。