JASRACとソニー、楽曲管理にブロックチェーン活用する実証実験
日経クロステックの報道によると、日本音楽著作権協会(JASRAC)とソニーは、楽曲管理にブロックチェーンを活用する実証実験を行ったと発表しました。
音楽業界では、ネット上での海賊版の横行が大きな問題となっており、特に、ボーカロイド系など動画配信サービスで自作曲を発表しているクリエーターは、海賊版が出回りやすいとされます。
報道では、こうしたクリエーターが本名を公表していないケースが多いうえ、活動も草の根ベースであることなどが海賊版横行の背景にあると分析しています。
今回のJASRACの実証実験への参加したのは、こうしたタイプのクリエーター31人で、改竄が極めて難しいブロックチェーンの性質を、楽曲の著作権保有者の明確化という形で活用しようとしています。
実証実験は、2020年12月から21年2月にかけて行われ、ブロックチェーンに音源と著作権保有者の情報を盛り込み、本物であることを証明しやすくしました。
JASRACとソニーは実証実験の結果を通じて機能の追加や改善を行う予定で、22年の実用化を目指していると説明しています。
また、実用化に当たってはレコード会社などもこのブロックチェーンを活用し、クリエーターと電子契約を交わすシステムの実装なども目指すとしています。