中国の仮想通貨規制における3つの要因とは
中国政府は5月21日、国務院の方針としてビットコイン(仮想通貨)マイニングなどの規制強化を発表し、結果として仮想通貨の市場価格に大きな影響を与えました。
中国の大手経済メディアの財新は、政府の取り締まり強化の要因は以下の3つだと考察しています。
- 内モンゴル自治区の電力消費量が必要基準を満たさなかったこと
- 実体経済への貢献が無いこと(他産業の生産能力に悪影響)
- 中国政府の仮想通貨に対する姿勢
内モンゴル自治区政府は5月26日、政府の方針を受けマイニング活動を段階的に廃止するために実施する提案内容を発表しました。
また、四川省でも翌日の5月27日に国家エネルギー局監督部が、地域内で仮想通貨を廃止した場合に余剰電力の消費にどのような影響が出るか調査するためにシンポジウムを開くと発表しました。
そのほか、取り締まり強化の一端として、中国政府がマイニング工場のオーナーに対して、「マイニング工場の閉鎖」あるいは「税金の支払い(単純累進税率方式、売り上げから40%から60%徴収)」という2つの選択肢を迫っているとの情報も挙がっており、マイナーにとっては厳しい内容となっています。
投資家はOTC取引に移行
中国政府が仮想通貨取引の取締りの強化を発表後、投資家達はOTC取引を利用して規制の監視を逃れようとしています。
ブルームバーグの報道によれば、中国の仮想通貨投資家は、政府の取締り強化の発表後も引き続き一対一のOTC(相対)取引を継続しています。
OTC取引は追跡が難しく、政府が大規模に取引を取り締まることは困難になっています。