カザフスタン大統領、仮想通貨マイニングへの課税法案に署名
カザフスタン共和国のトカエフ大統領は6月24日、仮想通貨のマイナーに追加の課税を課すための法案に署名しました。法案は来年の1月から施行されます。
現地のメディアKrusiv社の報道によると、6月に同国議会が可決したこの法案では、仮想通貨のマイナーが使用する電力1kWh当たり1カザフスタンテンゲ(0.26円)を追加で課税する内容となっています。
カザフスタン政府当局は、新しい法律の目的は仮想通貨のマイニングを規制し、「それを影から引きずり出すため」だと語っています。
今年の5月下旬、中国政府当局が仮想通貨マイニングの取り締まりの規制強化を発表して以降、中国国内のマイニング事業者や仮想通貨企業は相次いで各種のサービス停止や事業撤退に追い込まれています。そのため、マイニング事業者の中国からの移転先としてカザフスタン共和国が候補に挙がっています。
中国国内のビットコインマイニング事業大手のBITMining社は、四川省にある同社のマイニングマシンの一部を既にカザフスタン共和国に向けて発送しており、7月1日なでに合計2600台のマイニングマシンの発送を完了し、事業を完全に移転して稼働する予定だと発表しています。
ケンブリッジ大学の統計によると、昨年の4月の時点でカザフスタン共和国は中国、アメリカ、ロシアに次ぐハッシュレートを有しています。
その背景には、電力が安価で供給が安定していることから、世界中からビットコインマイニング事業者が集まっている事が挙げられます。
マイニング事業者に課税を追加する新しい法案が可決したため、外国投資が流出すると危惧する専門家もいます。