葛飾北斎「冨嶽三十六景」をNFT化して競売-日本の立体造形作家

葛飾北斎「冨嶽三十六景」をNFT化して競売-日本の立体造形作家

江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎の代表作のひとつである「冨嶽三十六景」シリーズがNFT化され、マーケットプレイス「ザナリア」で競売されています。

冨嶽三十六景シリーズのNFT化にかかわったのは、立体造形作家の中田耕市氏で、リアルマスクお面など、3Dプリンターを使わない立体アートの制作を行っていることで知られています。

中田さんが冨嶽三十六景シリーズをデジタルアート化し、初版に最も近いとされる形にモーション処理を施したあと、NFTとして販売する仕組みになっています。

最初に出品されたのは冨嶽三十六景シリーズのうち「神奈川沖浪裏」で、23日午後2時半現在で、約2万5000円の価格がつけられています。

中田さんはデジタルアート化の背景として、浮世絵が大衆文化として制作されたため使用されている紙が上質とはいえず、色焼けや虫食いなどによって美しさが失われたものが多いことを挙げています。

このため、中田さんが浮世絵画像修復で得た技術を活用し、さまざまな版をスキャニングしたうえでモーション処理を行い、初版に近づけたと説明しています。

ザナリアは今年3月に設立されたNFTマーケットプレイスで、主流であるイーサリアム(ETH)のブロックチェーン上ではなく、バイナンススマートチェーン(BSC)上に設置されています。

独自の仮想通貨であるALIAを発行しており、マーケットプレイスでの決済に利用できるほか、ALIAを使ったイールドファーミングのような分散型金融(DeFi)機能も提供しています。

NFTマーケットプレイスとしては冨嶽三十六景のほか、オーロラ写真家の田中雅美さんの作品などもNFTとして競売にかけられています。

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