ETHのアップグレード「ロンドン」がアクティベート-手数料高騰問題に対応
イーサリアム(ETH)の大型アップデートである「ロンドン」は、予定通り8月5日にハードフォークのアクティベートが行われました。
今回の大型アップデートにおいて最も注目されているのは、ETHのトランザクション手数料である「ガス代」の高騰対策になるかどうかです。
ETHのガス代はこれまで、オークション方式で価格が決められていましたが、利用者が多くなると処理が必要なトランザクションが増えるため、ガス代が上昇する仕組みになっていました。
しかし、ETHのブロックチェーン上には多くの分散型金融(DeFi)が設置されていることから、トランザクションが大幅に増加し、ガス代が高騰するという問題が生じていました。
こうしたガス代高騰対策として、導入されたのがEIP-1559と呼ばれるシステムの変更で、ガス代を完全なオークション方式ではなく、基本料金を設ける形にするものです。
トランザクションが少ない時には基本料金を下げ、多い時には上げる仕組みとすることで必要なガス代が予測しやすくなり、上昇を防ぐ要因のひとつになるとしています。
また、これまでガス代はこれまで全額がマイナーに支払われていましたが、システム変更によってガス代の一部が焼却されるようになります。
これにより、ETH全体の発行量が減少するため、長期的にはETHの価格が上がる要因になるのではないかとみられています。