樹木をNFT化して排出量相殺するプラットフォーム「eTreeNFT」が発表
スイスに拠点を構える大手サイバーセキュリティ会社のWISeKey(ワイズキー)が、実際に植えられた木をNFT化してカーボンオフセットを可能にするマーケットプレイス「eTreeNFT」を立ち上げることを発表しました。
ユーザーがeTreeNFTを購入すると、1本の木が植えられると同時に吸収する二酸化炭素量に相当する価格のNFTが配布されます。このNFTはプラットフォーム上で売買やカーボンオフセットをおこなうことができます。
植えられた木は半導体でタグ付けし、ワイズキーが所有する低軌道衛星WISeSat Spaceで監視することで、成長の追跡や検証を実現します。また、カーボンオフセットに貢献した企業や個人には、将来的にインセンティブが与えられることも示唆されています。
ワイズキーによれば、人類が居住地の建設や食料生産のために森林伐採を始めて以降、地球上に存在した樹木の約半分がすでに失われており、すべてを復活させることは不可能であるものの、少なくとも1兆本は復元可能であると主張しています。
また絶滅の脅威にさらされた地域を保護し生態系を復元すれば、推定で人類が排出する6分の1を占める最大2000億トンの炭素を吸収できると述べています。
ワイズキーは従来の保護アプローチよりNFT取引による環境コストははるかに低いと考えており、ブロックチェーンなどのテクノロジーを活用したeTreeNFTによって、地球の環境回復に欠かせない森林再生に取り組もうとしています。