化学製品大手SABIC、CO2排出量を追跡するパイロットプロジェクトを開始
総合化学製品業界大手のSABIC(サビック)が、オランダのブロックチェーン・ソフトウェアプロバイダーCircularise(サーキュラライズ)と、特定の原材料が排出する二酸化炭素量をエンドツーエンドで追跡する共同パイロットプロジェクトをスタートしました。
その目的としてブロックチェーン技術を活用し、サビックのスコープ3排出量の報告に必要なデータを取得できるかという課題に、対処していくことを挙げています。
企業のカーボンフットプリントに関する正確なデータを取得するには、複数のバリューチェーンパートナー間の協力とデータ共有が必要で、非常に複雑になっているのが現状でした。
ブロックチェーン技術を使用することで、サプライチェーン全体のリスクを最小限に抑えながら、効率的に透明性と説明責任のプロセスの改善を実現できると期待されています。
Circulariseのテクノロジーと、業界に受け入れられている一貫した方法論と報告の枠組みを導入し、バリューチェーン全体の排出量を把握します。また材料レベルで取得したスコープ1と2のデータは、対象産業のバリューチェーン全体のスコープ3排出量を生成するために使用することができます。
これにより透明性が高まるだけでなく、データ収集に関連する管理作業が軽減され、リサイクル業者からコンバーターなど、バリューチェーンに参加するすべての企業の提供するデータへアクセス可能になる仕組みとなっています。