SECの上級顧問、ステーブルコインには2つの大きな問題がある
SEC上級顧問のValerie Szczepanik氏は3月15日、米国のオースティンで行われたSXSW会議で、ステーブルコインの問題について述べました。
現時点で、ステーブルコインは2つの大きな問題に直面しているとしています。
信頼性に関する問題
1つは、瞬間的な価格の急落に対して、ステーブルコインが安定性と流動性を一定に保つという約束が信頼できるかどうかについて。
基本的にステーブルコインは、銀行に保有されている準備金で担保されているか、Makerネットワーク(イーサリアム上で構成されている分散型のステーブルコインDai(DAI)を発行する仕組み)を使用しているかにかかわらず、その価値が約束されていますが、
懐疑論者たちはそのような状況では「裏付けを証明することができない」という見方をしています。
一方、ステーブルコインのtrusttoken(TUSD)は、TUSDの所有者に会社の準備金の「リアルタイムの表示」を許可することによって透明性に取り組むことなど、より約束を強固なものにするための試みを行うなど信頼度を高める活動がなされています。
証券法に関する問題
もう1つは、その法的地位が現在疑問視されているステーブルコインが規制当局の精査に合格するかどうかについてです。
ステーブルコインのスタートアップであるBasisは、有価証券と見なされる恐れから12月に事業を閉鎖せざるを得なくなったことから、このリスクについてはよく知られているところです。
SEC上級顧問のValerie Szczepanik氏は、ステーブルコインが現在の証券法に違反しているかもしれないと説明しています。
Szczepanik氏はステーブルコインが「不動産や金・石油などの何らかの実物資産 – 準備金で保有されている平等通貨に結び付けられたコイン」を含むカテゴリに分類されるとして、これは「証券法の下で問題を提起する可能性がある」と述べています。