ビットコインに関するJPモルガンのリポートが話題に
金融大手JPモルガンが、現在のビットコインの価格変動が2017年に類似していることを指摘するレポートを公開していることをブルームバーグが5月21日に報じました。
レポートでは、ビットコインの価格が本質的な価値を超えて上昇したことを指摘した上で、急騰・急落を見せた2017年のビットコインの相場に類似しているといった見解を示しているようです。
また、今回の分析は、ビットコインの生産コストをもとにして行われたようですが、”本質的な価値の計測の難しさ” について言及している部分もあるようです。
実際、本質的な価値を測る尺度については、投資家やアナリストそれぞれが異なる考え方を持っています。
ビットコインは誕生した当初から、“本質的な価値” については様々な意見が飛び交っており、それを裏付ける資産が何もないといった意見から懐疑派・擁護派も多く存在しています。
このJPモルガンのリポートについては、ブルームバーグが報じるより前に、ドイツ人トレーダーHolger Zschaepitz氏が自身のTwitterで画像と共にこのリポートに関するツイートを行ったことで話題となっていました。
#Bitcoin prices diverge from intrinsic value, carrying echoes of late 2017, JPM says. pic.twitter.com/DImDoSMv8L
— Holger Zschaepitz (@Schuldensuehner) 2019年5月17日
また、米デジタル資産運用を手がけるモルガン・クリーク・デジタルの創設者アンソニー・ポンプリアーノ氏もJPモルガンのリポートに対してツイートを行っています。
「JPモルガンは現在、「Bitcoinの本質的な価値」についてのレポートを発表しています。Jamie Dimon氏によると、それは価値がなく、価値がないと思いました。銀行が言うことに耳を傾けるな。彼らがしていることを見なさい。」
JP Morgan is now putting out reports about “Bitcoin’s intrinsic value.”
Thought it was worthless and had no value according to Jamie Dimon??
Never listen to what a bank says.
Watch what they do.
— Pomp 🌪 (@APompliano) 2019年5月20日
ビットコイン価格については、4月初めにビットコインが急騰したことが話題となり、アルゴリズム取引による影響などが噂されていました。
それから約1か月半経過した先週末、ビットコイン価格が90万円を突破する局面を迎え、年初から約2.5倍程度の価格上昇を見せました。
ビットコインの価格上昇の背景として、「中国とアメリカの貿易摩擦による影響」や「景気後退に対する不安」などを要因と考える人もいるようです。
また、プリミティブ・ベンチャーズのドヴィー・ワン氏からは、米ドル/中国人民元の価格変動とビットコインの価格変動が似た様子を呈していることを匂わすツイートも行われています。
Maybe just a coincidence but you tell me
Bitcoin is winning the trade war while China and US is a lose-lose pic.twitter.com/8FmVcaHjjh
— Dovey Wan 🗝 🦖 (@DoveyWan) 2019年5月13日
ビットコインの相場については、各所で様々な分析が行われ、それぞれ独自の見解が示されていますが、JPモルガンと同様、ビットコインが2017年と類似した価格変動を見せているといった見解を示す専門家は少なくないようです。