「仮想通貨」から「暗号資産」へ|仮想通貨関連法案が衆議院を通過し参議院へ

「仮想通貨」から「暗号資産」へ|仮想通貨関連法案が衆議院を通過し参議院へ

5月21日、仮想通貨関連法案は「衆議院で審議中」へとステータスを進めました。

世界中で少しずつブロックチェーン技術や仮想通貨が広がりを見せていますが、日本国内でも規制強化を含む法改正が着実に進んでいます

しかし、規制強化という言葉からは、何かしらの“縛り”を連想させ、マイナスなイメージを持たれるかもしれませんが、国が法律で定めるということは、ブロックチェーンや仮想通貨を実質認めることになります。

衆議院を通過した今回の仮想通貨関連法案の正式名称は「情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案」です。

この改正案の要点は以下の通りになります。

  • 呼称を「仮想通貨」から「暗号資産」へ変更
  • ホットウォレット管理と同等の資産を、コールドウォレットでも管理することを義務付ける
  • 仮想通貨の証拠金取引も金融商品取引法上の規制対象とする
  • ICOを金融商品取引規制対象とする
  • 交換事業者が取り扱う仮想通貨の種類変更には事前届出を必要とする
  • ユーザー情報を管理する業者は、本人確認や分別管理義務を必要とする

まず、これらの法案が通ると、日本国内での仮想通貨という名称は「暗号資産」に統一されます。

また、仮想通貨取引所をはじめとする交換業者では、ホットウォレットに保持する資産流出リスクを回避するために、コールドウォレットで同等の資産を担保することが義務付けられるほか、日本国内の仮想通貨取引所や交換事業者は、KYC(本人確認)やその管理体制が必要となります。

これらは全てユーザーを保護する法案であるため、現状よりも信頼性が高まることになる一方で、こうした規制は世界中で行われているため、今後、一部の仮想通貨取引所などが利用できなくなる可能性もあります。

仮想通貨取引をおこなうユーザーは、世界の“規制に合わせた交換業者の利用”へシフトしていく必要があります。

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