ビットコインに対する金の優位性を主張する論文をGoldMoney.comが公表
金販売大手GoldMoney.comが“#DropGold”に反論
金の販売を手掛けるGoldMoney.comが、ビットコインと比較した金の優位性に関する論文を発表しました。
今年5月にGrayscale Investmentsが配信を開始したキャンペーン広告「#DropGold」に対して、対象的な立場で論文が執筆されています。
Today we unveiled our #DropGold TV commercial. We think it’s a #MustWatch
sound ON! pic.twitter.com/SEGAmMItsE
— Grayscale (@GrayscaleInvest) 2019年5月1日
「#DropGold」はGrayscale Investmentsにより企画された「金ではなくビットコインに投資する」ことを促すキャンペーン。
同キャンペーンの広告の中では、「金は過去のもの」「ビットコインには重量がない」といったように、“金よりもビットコインが優れている”という主張が展開されています。
一方、GoldMoney.comが公表した論文では、こうした見解に反論がなされています。
「ビットコインには重量がない」という点については、ビットコインが存在するために必要なインフラの存在を指摘。
重量のあるインフラを必要とし、その設備保管スペースやエンジニアも必要とする点に言及しています。
また、ビットコインのマイニングに必要となる機器を設置するために必要なスペースは、金の49倍にあたるといった主張もなされています。
さらに、ビットコインのマイニングに使用されるチップは、非常に高い性能を求められる点についても指摘し、劣化なく長期間にわたりその高い性能を維持できるものは金であるといった見解も示されており、「ビットコインは存在するために金を必要としているが、金はビットコインを必要としない」という主張がなされています。
以前から「金」と「ビットコイン」は対比して考察されてきました。
その中で、一般的に「金」は安全資産に位置づけられていますが、最近では、ビットコインが資金の逃避先となっている可能性があるという見解も散見されるようになりました。
米中摩擦が激化する中、不安定な国際情勢を背景に、投資家資金がビットコインに流入しているという見解を示すアナリストもいるようです。
また、6月4日のCNBCに出演したBleakley Advisory GroupのPeter Boockvar氏は、最近のビットコインの価格変動について、「連邦準備理事会(FRB)の利下げ可能性」や「米中貿易摩擦」など、注目される事柄に対してマーケットがどう反応しているのかを示すシグナルになっているのではないかという見解も示されています。