広がる国中枢の発行する仮想通貨|バイナンスも注目する中国人民銀行の仮想通貨「CBDC」

広がる国中枢の発行する仮想通貨|バイナンスも注目する中国人民銀行の仮想通貨「CBDC」

バイナンスの調査機関「BINANCE RESEARCH(バイナンスリサーチ)」から中国人民銀行(PBoC)が発行する可能性が高まっているデジタル通貨「CBDC」の概要に関する調査レポートが公開されました。

引用:バイナンスリサーチより

中国人民銀行のデジタル通貨「CBDC」が注目を集めたのは先月8月初旬。

中国人民銀行の穆長春氏が「CBDC」と呼ばれるデジタル通貨を公開する準備が整っているという主旨の発言がなされたことが様々なメディアで報じられました。

CBDCは、中央銀行が金融機関に向けて発行するレイヤーと金融機関から市場参加者に分配するレイヤーに分けられるようで、銀行口座を必要としない決済を可能とするといった概要が伝えられています。

中央銀行が発行する仮想通貨は、「法定通貨のデジタル化」という点において現状最も信頼のおけるものであると言えるのではないでしょうか。

現在、法定通貨に裏付けられたステーブルコインが流通していますが、基本的には「企業が保有する準備金」が“価値の裏付け”となっており、「中央銀行」の信用力にはやはり仕組みとして劣ってしまうというのが現状ではないかと思います。

国の中枢が発行する仮想通貨については先例もあり、2018年にベネズエラ政府が発行した仮想通貨「ペトロ」は大きな注目を集めました。

裏付け資産は”埋蔵されている原油”であるとされており、最近では政府が管理する取引プラットフォーム「Patria Remesa」も発表されました。

また、研究開発に活発な動きが報じられているものとして、スウェーデンの「eクローナ」も注目されています。

上記に例を挙げた国以外でも、複数の国でその可能性を調査・研究する取り組みが行われていることは度々話題に上がります。

こうした動きが話題になり始めた2017年には、国際決済銀行(BIS)が「中央銀行が発行する仮想通貨(総称:CBCC)」についてその発行方法や環境整備に関して考察したレポートを発表するなど、”国中枢の発行する仮想通貨が持つ可能性”について議論が活発になる場面も以前から見受けられています。

中国は仮想通貨の規制に厳しいことでも有名ですが、こうした国中枢の仮想通貨発行の動きが、仮想通貨の将来性という点で市場に大きなインパクトを与える可能性も否めません。

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