米国大手スーパーマーケット、ブロックチェーンでローカルサプライチェーンの構築へ
食料、小売、雑貨のニュースを取り扱うスーパーマーケットニュース(Supermarket News)は25日、アメリカのスーパーマーケットチェーン店であるシュナックス(Schnucks)が、ブロックチェーンを取り扱うロジスティック・マーケティングプラットフォームのフードシェッド(Foodshed.io)と提携したことを発表しました。
ブロックチェーンでルートを最適化
ブロックチェーンには複数の強みがあります。そのひとつが情報の更新速度が速い、リアルタイムで更新できることです。人の手を介さず機械的に集約した情報を、そのままブロックチェーン上に入力することも可能です。
この特徴を使ってフードシェッドでは、ルートの最適化と在庫の合理化・集約に利用しています。ルートの最適化は、農場から都市へのアクセスのしやすさに繋がるため、都市で大きな需要が生まれた時に素早く対応できると見られています。
また、在庫の合理化・集約はバイヤーにとってもメリットがあります。需要に素早く対応するためには、在庫を準備しておくことが必要ですが、在庫を抱えておくは必ずしもプラスではありません。
過剰に在庫を抱えずに済むような効率的かつ信頼性の高い市場の創出が目的となっています。
シュナックスに調達の柔軟性をもたらす
すべての農家が大きな農場を所持しているわけでなく、小規模で経営していることもあります。
このような小規模な農場とシェフ、スーパーマーケット、機関投資家と接続し、半径250マイル(約400キロメートル)以内のローカルサプライチェーンの構築をフードシェッドを目指しています。
新型コロナウイルスの流行は食料品業界全体のサプライチェーンを混乱させました。このような状況下でもサプライチェーンを問題なく機能させるためにも、シュナックスに調達の柔軟性をもたらすと推測されています。
新鮮な地元の製品を確実に受け取る
フードシェッドのCEOであるダン・ベックマン(Dan Beckmann)は
「生産者が車で5時間以内の場所にある農場から任意のシュナックスストアへ新鮮な季節の農産物を持ち込み、お客様が可能な限り新鮮な地元の製品を確実に受け取れるように努めています」
と話しています。また同氏は、
「シュナックスのような家族経営の会社と協力して、サービスを提供する5つの州にローカルソーシングの最も革新的なプラットフォームの1つを提供できることを、私たちは誇りに思っています。これらアメージングな家族農場とともに、クリーンかつ安全な信頼できる新鮮な地元のサプライチェーンを確立する機会が与えられたことは、名誉であり特権です」
と述べています。