ブロックチェーンを使って空気や電気を見える化するトレーサビリティシステム

環境・エネルギー関連

ブロックチェーンを使って空気や電気を見える化するトレーサビリティシステム

ブロックチェーンの利用範囲は、仮想通貨(暗号資産)取引だけではありません。

取引したデータが追跡できるという特性があらゆる分野で活用されているのです。

今回は、ブロックチェーンのトレーサビリティを活用した、空気や電気の見える化について解説します。

ブロックチェーンを使ってあらゆるものをトレースする

ブロックチェーンは、データ改ざん耐性の高さや、だれもが記録されたデータを確認できる取引の透明性といった特徴を持っています。

ビットコインやイーサリアムをはじめとした仮想通貨(暗号資産)の取引も、これらの特徴を活用したものです。

特に透明性については、だれがいつどのような取引をしたかを追跡できるトレーサビリティを実現しています。

このトレーサビリティは資産取引以外にも活用されており、生産されたものがどのように消費者へ届けられているのかを「見える化」することを可能にします。

トレーサビリティシステムが、生産者と消費者に安心を与える

ブロックチェーンで実現できるトレーサビリティは、生産者と消費者の双方に安心を与えることができます。

生産者は、自身が作ったモノがどのように消費者の手に渡っているのかを確認することができるようになります。

一方、消費者は、自身が利用するモノやサービスを誰が提供し、どのようなルートでそれが手元に届いたのかを確認することで、安心して私生活に活用することができます。

例えば、通販で野菜を購入したとき、どこの農家が育て、どんなルートで自宅へ届いたのかが分かれば安心感を得られます。

商品がしっかりとトレースされていることは、生産者への信頼性にもつながります。

空気や電気を見える化するトレーサビリティシステム

「顔の見えるライフスタイル」として、空気や電気を見える化するトレーサビリティシステムを提供する「みんな電力株式会社」は、2016年から電力の見える化を目的とした「顔の見える電気」を提供しています。

これは発電者と消費者間で取引される電力小売サービスで、発電所からの購入電気量の証明が可能で、P2P電力トレーサビリティシステムによる取引はブロックチェーンに記録されます。

また2020年から提供されている「顔の見える空気」は、店舗やオフィスの空気が「改善されている」ことをブロックチェーンに記録し、地図にマッピングするというシステムです。

例えば、消費者は空気改善された店舗を地図上で検索することで、衛生的な”場所”を利用することができます。

このように、ブロックチェーンのトレーサビリティがシステム化され、私生活に関わる衛生的な環境をだれもがトレースできる社会になりつつあります。

ブロックチェーンのトレーサビリティがWithコロナ時代に安心を与える

ブロックチェーンが支えるトレーサビリティシステムは、これから始まるWithコロナ時代にも大きく貢献することが予想されます。

除菌・殺菌に敏感な消費者は、手にするもの(マスクや消毒液など)は、生産国や流通ルートがどのようなルートで届けられているのかについても配慮します。特に高齢者や子どものいる家庭では、モノを購入するとき、そして商品が配送されるとき、リアルタイムに状況をトレースできることは安心安全につながります。

また、先にも述べたように、出向く場所の衛生状態も重要な情報です。

例えば、家族で外食や遊びに出掛けるとき、スマホのマップ上に施設の衛生管理レベルが分かる(トレースできる)と便利です。これらを実現するために、「空気」や「土壌」の状態を見える化するシステムは非常に役に立ちます。

ブロックチェーンを基盤に開発されたシステムでは、登録されるデータは改ざんされることのない、透明性のある情報なので信頼性も担保されます。

このようにブロックチェーンを利用したトレーサビリティシステムは、Withコロナ時代に欠かせない生活インフラになる可能性があります。

消費者が安全なライフスタイルを選べる時代へ

ほとんどの商品は、生産者や商品の状態がデータ化され、ブロックチェーンへと記録されていくことで、販売や利用の際には、ブロックチェーンに記録されたデータを消費者がチェックできるように提供されることが前提条件になるかもしれません。

それは、場所の空気であったり、土壌であったりといった消費者が知りたい情報が、手軽に検索できる環境が構築されるということです。商品であれば偽物は排除されますし、汚染された土壌で生産されるものは敬遠されるでしょう

今後、消モノを購入するときも、訪れる場所を選ぶときも、「安心して利用できること」を自ら選ぶのが当たり前の時代になるのかもしれません。

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