中国のマイニング規制の裏で小規模水力発電所販売の動き
South China Morning Postの報道によると、中国国内の小規模な水力発電所が売りに出されており、ビットコインマイニングの取り締まり規制の強化が影響していると見られています。
今年5月から、中国当局によるビットコインマイニングの事業者に対して厳しい規制が行われるようになって以来、中国最大のフリーマーケットアプリである「閑魚(Xianyu)」で約50メガワット級の小規模な水力発電所を売り出す広告の数が増加しており、以下のようなメッセージが並んでいます。
水力発電所売ります!
発電機2台で合計出力は1000キロワット。値段は888万元(約1億5000万円)です。
出力160キロワットの水力発電所売ってます!
書類そろってるんで合法物件です。
売り手の1つはSouth China Morning Postの取材に対し「水力発電所を購入すれば、秘密裏にビットコインをマイニングすることができる」と語っています。
5月から始まった規制は内モンゴル自治区を皮切りに青海省、雲南省と続いて6月には四川省でもビットコインマイニングの禁止令が発令されました。
また、豊富な水資源から水力発電所が多く集まる四川省では、大手事業者が名指しで事業をただちに停止するように求められるなど、かつてないほどの厳しい規制が行われています。
中国当局の厳しい規制を受けて、ビットコインのマイニング事業者は操業を完全に停止したり、北米や中央アジアに移転する計画を立てており、マシンメーカーCanaanや大手マイニンググループBTC.comは、カザフスタンに拠点を移すことを発表しています。
こうした動きに伴い、仮想通貨機器販売で世界最大手Bitmainは、自社製品が中古市場に多く流れて価格が暴落しているため、自社製品の新規販売を一時停止しています。