炭素トークンへ集まる投機マネーに「不透明」との指摘|KlimaDAOは反論

炭素トークンへ集まる投機マネーに「不透明」との指摘|KlimaDAOは反論

Nikkei Asiaの報道によると、民間カーボン(炭素)クレジットへ投資家の資金が集まり『グリーンバブル』が加速していると伝えています

特にトークン化されたカーボンクレジットを購入する代わりに交換できる、企業などが発行する独自トークンを売買する動きが、投資家の間で活発になっています。

ポリゴンチェーン上のDeFiプロジェクトで、カーボンクレジット市場の課題解決を目的としたKlimaDAO(クリマダオ)では、独自トークンであるKlimaを獲得するため2021年10月~2022年5月の間、2300万トンのカーボンクレジットが購入されていました。

これは環境商品市場のインフラプラットフォームを提供するXpansivと、カーボンクレジット取引の監視機関Verraが提供するデータによって明らかになったもので、同期間だけでもカーボンクレジット取引全体の9%にも上ります。

Nikkei Asiaは、安価なカーボンクレジットを購入し、交換したKlimaトークンの十分な値上がり後に売却する利益を追及した手法に本来の目的と価格がかけ離れているとして、警鐘を鳴らしています。

実際、Klimaトークンは2021年11月に約3,600ドルまで上昇しましたが、現時点で約3.8ドルを推移しています。

またカーボンクレジットのトークン化は複雑なプロセスで、買い手と価格がどのように設定されるかなど、市場の不透明さも指摘しています。

なおNikkei Asiaは2021年12月、KlimaDAOに対しコメントを求めたものの、回答は無かったと伝えています。

一方、KlimaDAOの共同創設者0xymoron氏は、記事が公開されるとTwitter上で一連の内容を否定しました。


トークン化されたカーボンクレジットとKlimaトークンの交換は、もともと不透明だった市場に対して適度で公正な市場レートで行われており、全ての取引はポリゴンチェーンのトランザクションから追跡できると透明性を主張しています。

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