国連とHBAR財団がdMRVプラットフォーム設立|炭素市場のデジタル化目指す

国連とHBAR財団がdMRVプラットフォーム設立|炭素市場のデジタル化目指す

先日開催されたCOP28にて国連は、HBAR財団とHedera上で環境に配慮したエンタープライズソリューションを手掛けるSwirlds Labsおよび、Web3サービスの開発をおこなうEnvision Blockchainと提携し、炭素市場のデジタル化を促進させるプラットフォームを設立したことを発表しました。

4社共同で開発されたGuardianおよびManaged Guardian Service(MGS)と呼ばれるオープンソース・プラットフォームは、デジタル測定・報告・検証(dMRV)システムに焦点を当て設計されています。

AIやガイド付きなど高度な検索機能が実装されており、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のクリーン開発メカニズム(CDM)方法論ライブラリや、炭素市場業界で確立された他のレジストリへ簡単にアクセス可能になります。

またUNFCC事務局とも協力し、CDM方法論ライブラリから最も利用頻度の高い15のルールをデジタル化したほか、新しいプロジェクト・データ比較機能も実装することで、ステークホルダーがデジタル技術を活用し、信頼と透明性に取り組むことができます。

この比較機能にはGBBC(グローバル・ブロックチェーン・ビジネス協議会)のdMRV仕様バージョン2に準拠したプロパティフィールドや、VC(検証可能な資格情報)として記録されたデータが含まれています。

プロパティフィールドは、重要なプロジェクト情報を検証するVC 内の特定データポイントの詳細を確認できるようになっているため、パリ協定に基づく二重カウントの問題に対処し、環境プロジェクトの透明性とトレーサビリティを向上させ、ユーザーが十分な情報に基づいた意思決定を行えるよう支援するものになっています。