ゲームやeスポーツが仮想通貨と相性が良いとされる理由とは?
2019年2月に、ゲーム『フォートナイト』の中で行われた世界的JDであるMarshmelloの生ライブイベントが行われました。
1000万人以上がこのライブを同時視聴し、リアルな世界でのギネス記録である、Rod Stewartの1993年にブラジル・リオデジャネイロで行ったライブの350万人を大きく上回る参加者数を達成しました。
今後、数年以内に5Gの時代を迎えることを考えれば、インターネット上の仮想現実を利用したさまざまなサービスの可能性はまだまだ計り知れません。
Far From Alone: Sources are telling me there were more than *10 million concurrent players* watching the @marshmellomusic concert in @FortniteGame today – on top of the millions watching online. What a moment for gaming! pic.twitter.com/fkrPNjSC9I
— Geoff Keighley (@geoffkeighley) 2019年2月3日
このような状況のなか、eスポーツにも大きな注目が集まっています。
eスポーツとは「エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)」の略称で、ゲームを使ったスポーツ競技のことを指しています。
スポーツというと一般的には「体を動かすこと」をイメージしますが、「一定のルールの中で能力や技術を競うこと」と抽象化して考えると、ゲームがスポーツといわれていることに納得がしやすいのではないかと思います。
現在の競技人口は、世界で約1億人いるとされ、観戦する視聴者まで含めると、その数は3.8億人にまで上ります。
また、市場規模はすでに2018年には1000億円を超え、2021年には1800億円(調査会社Newzoo調べ)に達すると予想されるなど急速に拡大しており、今後のアジア競技大会やオリンピックで正式種目になるのではないかとも言われています。
しかしながら、日本国内での認知度はまだ低く、市場規模は約5億円(全体の0.5%)と世界と比較すると出遅れていますが、KDDIやイオン、日本テレビなどの異業種の大手企業が参入をしはじめていることから、国内での人気に火がつく日も近いかもしれません。
日本で広がっていない理由
日本でeスポーツが流行らない大きな理由に「法律の壁」があります。
こちらの記事で消費者庁は、
- 上限10万円、もしくはゲーム代金の20倍までの賞金額
- 複数の事業者で開催するイベントの場合は上限30万円
としており、賞金が高額となる場合には、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)の「違反」に当たるとの見解が述べられています。
しかし、反対にファミ通(2018年3月8日号)のeスポーツの特集記事での消費者庁からの回答では、
と「合法」との考えを示しており、消費者庁による回答に食い違いが生じています。
大会での高額賞金が合法か違法のどちらにせよ、ルールが一般化されていないということは、大会を開催する意欲に影響を及ぼしていると考えられます。
また、年齢層が上になるほどeスポーツの認知が低いことから、少子高齢化という日本の社会構造の影響も考えられます。
eスポーツとゲームの違い
では、「一般のゲーム」と「eスポーツで扱われるゲーム」を分ける違いとはなんでしょうか?
以上のように公認条件が掲げられています。
日本ではまだeスポーツが黎明期であるためか条件は意外とゆるく、様々なジャンルのゲームがeスポーツの対象となることが可能なようです。
- FPS(ファーストパーソンストラテジー)/TPS(サードパーソンストラテジー)
- RTS(リアルタイムストラテジー)
- MOBA(マルチプレイオンラインバトルアリーナ)
- MMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)
- DCGデジタルカードゲーム
- 格闘ゲーム
- スポーツゲーム
- レーシングゲーム
- パズルゲーム
ゲームと仮想通貨、ブロックチェーン
一方、eスポーツとして成り立つためには、プロゲーマーだけでなく、マネージャー、イベント運営、実況、ライター、視聴者、開発者などの存在が欠かせません。
また、その成長を維持するための資金や不正防止環境も必要です。
そうしたときに、仮想通貨やブロックチェーンの存在は、スマートコントラクトを利用した賞金や給与、スポンサー料などの支払いや契約などで大いに役立つと考えられています。
また、ゲームの種類や個人の好みが多様化するなか、eスポーツとして公認されなくても小さなコミュニティで好きなゲームを楽しみたいこともあると思いますが、そのような場合でも、仮想通貨やブロックチェーンを活用することで小さな経済圏(トークンエコノミー)を作ることも可能です。
まとめ
今後、5G環境が整うことで、ARやVRを生かしたさまざまなゲームが誕生していくと思います。
また、eスポーツには身体的な差や、何かしらの障害がある場合でもルール設定次第で健常者と同一ラインで競技を楽しむことができるという特徴があり、より多くの人が楽しみとして、あるいは、仕事として参加できるようになる可能性もあります。
そのようなことから、eスポーツの今後の展開はもちろんのこと、参入企業や、ゲーム関連の仮想通貨などにも注目していくのは面白いと思います。
2. 稼働実績:ゲームとして3か月以上の運営・販売実績があること
3. 大会の継続:今後もeスポーツとして大会を運営する予定があること
4. 興行性:eスポーツとしての大会の興行性が認められること