バイナンスが先物取引を9月に開始か|CZ氏が語る

バイナンスが先物取引を9月に開始か|CZ氏が語る

バイナンスのジャオ・チャンポン氏(通称CZ氏)が定期的に開催される「AMA(Ask Me Anything)」の中で、かねてから注目を集めている先物取引の提供開始時期について言及する場面がありました。

バイナンスが先物取引の提供計画については、今年7月に開催されたアジア・ブロックチェーン・サミットにジャオ・チャンポン氏が登壇した際、「すぐに立ち上げる」という主旨の発言がなされたことが話題となりました。

先物取引とは、将来の決められた時点におけるモノの売買を、現時点で決めた価格と数量で行うことを”約束”する取引。コモディティや債券、株式など金融市場では幅広く提供されています。

価格変動リスクをヘッジすることを目的とする場合や、現物との価格差を狙った裁定取引により利益を狙うことを目的とする場合など、投資家によって利用方法は様々です。

仮想通貨は価格変動が激しいことでも有名ですが、先物取引が幅広く提供されるようになれば、こうしたリスクをヘッジすること一つの手段として利用が拡大していく可能性も考えられます。

2017年12月にシカゴ・オプション取引所(CBOE)がビットコイン先物を上場したのを皮切りに、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)も後を追うカタチで上場を決定して以降、仮想通貨の先物取引というものに注目が集まりました。

最近では、Bakktが9月23日から先物取引の提供を開始することを発表し、ビットコイン先物はさらに注目を集めています。

また、差金決済が行われる既存のビットコイン先物とは異なり、Bakktが提供する先物取引は「現物受け渡し」という決済方式が採用されることも注目されています。

一方、ビットコイン先物の先駆者的存在でもあるCBOEでは、「取引数の減少」等を理由にビットコイン先物の上場廃止が今年6月になされています。

そして、これまでの競合が退くカタチとなったCMEの先物取引については、”順調” な様子も報道されています。

これには、取引所ごとの既存顧客の性質といった環境的な要因もあるようで、Bakktやバイナンスの先物市場への参入意欲を見る限り、今後のビットコイン先物取引の需要増も期待されるでしょう。

今回、CZ氏が先物取引の提供開始時期について言及した背景には、翌月に控える「Bakktの先物取引」の存在があるかもしれません。

また、バイナンスの先物取引はどういった決済方式が採用されるのか等の詳細な情報については明らかとなっていませんが、いずれにせよ、続報にも注目が集まるでしょう。

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