英中央銀行総裁、エルサルバドルのBTC法定通貨化を懸念
米ブルームバーグの報道によると、英国の中央銀行であるイングランド銀行のアンドリュー・ベイリー総裁はエルサルバドルがビットコイン(BTC)を法定通貨化したことに対し、懸念していると述べました。
ベイリー総裁の発言は、ケンブリッジ大学で行われた講演で、学生の質問に答えたもので、彼はBTCについて「国家が自国通貨として採用するのではないかと心配している」と話しました。
そのうえで「何よりも心配なのは、エルサルバドルの国民が、自らが所有しているBTCの性質と変動性を理解しているかどうかだ」とも述べています。
現状ではBTCはボラティリティーが高いため、エルサルバドルの消費者がそれに巻き込まれてしまうことを懸念していると報じています。
ベイリー総裁はまた、エルサルバドルのBTC法定通貨化についての国際通貨基金(IMF)の声明にも触れ、IMFがエルサルバドルに満足していないとも話しました。
IMFはエルサルバドルの動きについて「BTCの価格変動性が高いことを考えると、法定通貨としての使用は重大なリスクを伴う」としています。
また、ベイリー総裁はイングランド銀行が中央銀行デジタル通貨(CBDC)の導入について検討しているとしたうえで、以下のように述べています。
「デジタル通貨は、特に支払いに使用されている場合、安定している必要がある。だが、それは仮想通貨には当てはまらない」