日本発、カーボンオフセットNFTサービスがスタート
企業や消費者など全ての層に対して、透明性のあるカーボンオフセット・プラットフォームを提供し、持続可能な社会の実現に貢献を目指している株式会社テックシンカーが、カーボンオフセットNFTサービスを開始しました。
このサービスは、カーボンオフセットNFTを購入後にそのNFTが取引される際に発生する分のCO2を相殺することを可能にします。
NFTは資産やユーティリティとして注目を集めていますが、ブロックチェーン技術は大量のコンピューター稼働と大量の電力を消費するため、NFT取引が環境に与える悪い影響が懸念されています。
オランダのDijiconomist社によると、ビットコインの年間取引で発生する電気量は204.5TWhでCO2量は114.6トン、イーサリアムの場合は109.0TWhで60.77トンになると算出しています。これは、それぞれイランの年間消費量とノルウェーの年間消費量に相当します。
これまで、CO2排出問題の解決に貢献するために生まれたカーボンオフセットは、手続きの複雑さやプロセスの不透明さ、専門的な知識が必要などの問題を抱えてきました。
テックシンカーが提供しているカーボンオフセットNFTサービスは、利用する際にNFTコントラクトアドレスを提示すると、取引により排出されるCO2量が算出されて、カーボンオフセットNFTを購入後3営業日以内に証明書が発行される仕組みとなっています。この証明書には、購入したカーボンオフセットの総量と実施された場所が記載されています。
また、カーボンオフセットNFTを購入すると、世界のさまざまなCO2削減プロジェクトや資金調達に貢献することもできます。例えばインドのマディア・プラデーシュ州の風力発電プロジェクトにより集められたクレジットは、7年で123万トンものCO2削減に貢献し、学生への奨学金支援や雇用に貢献しています。
テックシンカーはNFT以外にも、膨大な電力と計算力が必要なAIに対してのオフセットである「AIオフセット」や、CO2排出計算やオフセットの導入を簡単にした企業向けの「カーボンオフセットアズアサービス」なども展開しています。