【初心者向け】仮想通貨のトランザクションとは?
仮想通貨について会話をしていたり、調べていたりすると必ずと言っていいほど出てくる「トランザクション」というワード。
聞いたことはあるけども、具体的に何の事なのかわからない。といった方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな「トランザクション」について簡単に解説していきます。
◆仮想通貨のトランザクションとは?
仮想通貨のトランザクションとは、簡単に説明すると「仮想通貨の取引、もしくはその取引データ」の事を指します。
例えば、「AさんがBさんに1BTCを支払った」という記録はトランザクションになります。
法定通貨のように実態がない仮想通貨では、取引データであるトランザクションが存在することで入金・送金といった機能が成り立っているのです。
◆トランザクションの仕組み
トランザクションの仕組みは仮想通貨ごとに異なっているので、今回はわかりやすいようにビットコインで説明していきます。
ビットコインのトランザクションは、「UTXO」、「アウトプット」、「インプット」、「メタデータ」という4つのデータで構成されています。
UTXO(未使用のトランザクションアウトプット)
UTXOは、「Unspent Transaction Output」の略で、日本語では「未使用のトランザクションアウトプット」と呼ばれています。
詳しい解説は省きますが、ビットコインでは、このUTXOにより各アカウントの残高を算出しているのです。
この仕組みはビットコイン特有の物であるため、他の仮想通貨に実装されているとは限りません。
他の仮想通貨での残高算出はそれぞれ異なるため、実際にその仮想通貨を使用する際は注意するようにしましょう。
アウトプット、インプット
まさにその名の通りで、
インプット → 誰からビットコインを送られたか(着金)
を表します。
メタデータ
メタデータはトランザクションそのものの情報を表すデータの事で、トランザクションのデータサイズ、トランザクションIDといった情報が含まれています。
このトランザクションIDを調べる事で、自分のトランザクションが正常に行われているのかどうかを確認することができるのです。
メタデータはトランザクションを管理する上で、重要な管理データと思うといいでしょう。
ビットコインの場合、上記のようなトランザクションが、10分ごとにまとめられ、1つのブロック(トランザクションをしまう箱のようなイメージ)に格納されます。
そして新しく生成されたブロックは、直近に生成されたブロックに接続される仕組みとなっています。
◆トランザクションの問題点
ビットコインの場合、トランザクションにかかる時間は基本的には10分ほどで、これが1つの送金時間の目安になります。
しかしこれはあくまで目安であり、実際は数日後に届くといった事象もあり、送金速度は確実なものではありません。
なぜこのように送金速度が一定ではないのでしょうか。
それは、ビットコインは送金を行う際に「承認作業(マイニング)」が行われているからです。
マイニングについての詳しい解説はこちらをご覧ください。
ビットコインは、10分ごとにこのマイニングが行われるので、「10分」というのが1つの送金時間の目安となります。
しかし、近年はビットコインの需要が増加し、その使用頻度が増えた事で処理が完全に追い付いていない状況なのです。
ビットコインの1つのブロックに入るデータ量には上限があり、このデータ量を超えるトランザクションが発生した場合、処理能力以上の「未確認トランザクション」が溜まってしまい、送金遅延が発生(スケーラビリティ問題)してしまいます。
これを「詰まる」と言います。
また、マイニングを行う人に対して報酬として手数料を支払って承認作業を行ってもらっているのですが、この手数料の金額によっても承認の優先順位が決まってくるため、手数料が無料であったり安いトランザクションは、承認作業が後回しになってしまうという事実もあります。
ビットコインなどのスケーラビリティ問題を抱えている仮想通貨は、このような送金遅延の課題を解決しなければ、実用化は難しいといえます。
ビットコインの送金詰まりは、全く解消されていない。
取引が活発になっても、詰まるようでは実際には使えない。
こうなると、再びBCHに注目が集まり、噴火する可能性が高いと予想しています( •̀ᄇ• ́)ﻭ✧ pic.twitter.com/btF5hAia0s— 新米金持ち父さん🚀🌙仮想通貨CFD (@sinmaikanemochi) 2017年12月8日
ビットコインの適正価格は15万ぐらいだとずっと思ってる (定期) こんなトランザクションが詰まる通貨使えないよ。。
— YOPP trader (@YOPP_bit) 2018年2月21日
◆まとめ
仮想通貨におけるトランザクションについてご理解いただけましたでしょうか。
最後にご説明した通り、トランザクションの「詰まり」(スケーラビリティ問題)は仮想通貨全体における大きな課題として認知されています。
今回はビットコインのトランザクションを中心にご説明しましたが、細部は異なるにしろ、大まかな内容はほぼ同じです。
このような単語の基礎知識が有ると無いとでは、仮想通貨の理解度も大きく変わってきます。
みなさんもご一緒に、しっかりと知識をつけて正しく運用していきましょう。