世界経済フォーラムがブロックチェーンを活用した気候変動に取り組む組織を発足|KlimaDAO・Noriらも参加
NGO団体の世界経済フォーラムは、9月22日に開催した「web3が与える気候への影響」と題したパネルディスカッションの中で「Crypto Sustainability Coalition」と呼ばれる組織を立ち上げたことを明らかにしました。
マイニングがあたえる環境破壊への懸念が高まるなか、同組織は仮想通貨やブロックチェーン、NFTなど、web3技術が気候変動対策にどのように活用できるかについて探っていきます。
この組織にはSolanaやリップル社のほか、ReFiプロジェクトのKlimaDAOやNori、Climate Collectiveなどの持続可能性に焦点を当てた非営利団体や、リスボン大学など30を超えるパートナーが名を連ねています。
なお、Crypto Sustainability Coalitionは今後の主な取り組みを3つ挙げています。
1.業界全体の電力消費量の明確化
1つめは、仮想通貨業界全体の電力消費量を分析し、気候や自然への影響についてより明確化をはかっていきます。
2.効率的なマイニング支援
2つめは、より効率的なマイニングの支援を模索していきます。
マイニングは分散型で柔軟性があるため、電力網の電力消費量が少ないオフピーク時にのみ、稼働させることができると主張しています。
またマイニングマシンから出る廃熱を再利用し、再生可能エネルギーのマイクログリッドを開発しようとしている電力会社や投資家に、新しいビジネスモデルの提供を検討していきます。
3.オンチェーンのカーボン・クレジット市場の設立
3つめは、オンチェーンのカーボン・クレジット市場の設立です。
これまでの市場はカーボンオフセットの提供・購入者の透明性の欠如、市場の必要な規模とペースで、温室効果ガスの削減が不十分でした。
ブロックチェーンベースのカーボン・クレジットであれば、これらの欠点を補いつつ世界の数百万の小規模農家・林業従事者および先住民でも市場にアクセスし、恩恵を受けることが可能だと強調しています。